2010年03月22日

2010年03月21日の朗読

yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
●准士官と特務士官 at 03/21 23:30


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下士官と、士官の間に位置するのが、「准士官」です。海軍における准士官は「兵曹長」のことです。 at 03/21 23:30


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「特務士官」は一般の兵もしくは下士官からたたき上げて士官になった人で、海軍兵学校出身者とは明白に区分されました。現代の官僚の「キャリア組」と「ノンキャリア組」のようなものです。 at 03/21 23:30


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士官と特務士官では、階級は同等でも、待遇はまったく別。居室(居住区)も違うし、控え室も区別されました。昇級も士官に比べて遅く、もっとも最高位にあがれた特務士官でも「中佐」どまりです。 at 03/21 23:30


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しかし、そのような特務士官は、艦においては絶対に欠かせない存在でした。理由は簡単で、特務士官は現場たたき上げのベテランだからです。このあたりは、現代の警察組織の「キャリア組の警察署長」と「たたき上げの警官」、あるいは一般企業の「総合職」と「一般職」の関係に似ています。 at 03/21 23:31


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一般の士官は命令を出し、人心を統一させる訓練は受けていましたが、現場の情況把握や業務にはうといです。特に海軍の教育システムとして、士官は転勤が非常に多いので、一つの機構に精通することが難しいのです。 at 03/21 23:31


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そこで頼りになるのがたたき上げの特務士官です。高角砲なら高角砲一筋に、長年経験を積んできた特務士官は誰よりも高角砲に詳しいわけです。 at 03/21 23:32


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艦長が「主砲発射」と命じても、実際に砲を撃つのはこれら、特務士官率いる現場です。特務士官の善し悪しは、士官の善し悪しよりも艦の強さを左右しました。つまり、下士官と特務士官が海軍を支えていたと言えるでしょう。 at 03/21 23:32


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現代の自衛隊でも、特務士官にあたる「最先任曹」の階級を設けてあり、ホームページのトップにも各隊幕僚長と並んで写真が掲載されています。 at 03/21 23:32


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★第七章 大和の食餌 at 03/21 23:33


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☆食餌は主計科が作る at 03/21 23:33


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軍隊は「食べる」「寝る」以外の楽しみはほとんどありません。ですから、食餌は兵士にとって最も重要な事柄であったといえます。それは今でも変わらないようで、現代の自衛官と話をしても、食べ物の話ばかりになります。 at 03/21 23:33


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特に、大和は三〇〇〇人分の衣食住が詰まった船ですので、その食餌についても大がかりなものとなります。 at 03/21 23:34


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基本的に、士官は食餌を自費で買います。兵の食餌は支給です。このあたりは、戦国時代でも「士分」は自費、「雑兵」は支給というのと同じですね。士官は「ツケ」で食餌を買うわけです。 at 03/21 23:34


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「海軍のめしはうまい」というのは定評がありました。 at 03/21 23:34


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海軍はごはんも多いですが、副菜(おかず)も大変多いです。そのわりには、「食餌が少なくて腹が立った」という体験談が多いのが不思議です。それだけ海軍勤務はハードだったと言えます。 at 03/21 23:35


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たとえば、大和では平時、兵士には以下のようなメニューが提供されました。 at 03/21 23:36


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【朝食】 麦米飯 里芋味噌汁 茄子辛子漬け at 03/21 23:36


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【昼食】 麦米飯 鯛煮魚 茄子旨煮 胡瓜漬け at 03/21 23:36


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【夕食】 麦米飯 牛肉野菜シチュー 豆腐汁 大根漬け at 03/21 23:36



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現代でも通用するようなメニューですね。海軍では早くから洋食が取り入れられていたので、マヨネーズやウスターソースなど、当時ではポピュラーでない調味料も使われていました。 at 03/21 23:37


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食餌の調理は主計科の担当で、調理担当の兵員は「烹炊員」と呼ばれました。人数はおそらく、六〇人程度であったと思われます。その人数で三〇〇〇人の食餌を作るのですから、その労力は並大抵ではなかったものと想像されます。 at 03/21 23:37


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例えば、学校給食を作る給食センターは、昼ごはんだけ作ればいいわけです。しかし、大和の烹炊員は、一日四食(夜食もありました)の調理をしなければなりません。 at 03/21 23:37


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また、東京オリンピックの際、選手村ではおよそ三〇〇〇人分の食事をプロの一〇〇人のコックが調理したそうですから、素人の主計科員が三〇〇〇人分の食事をまかなうのは、控えめに言って地獄のような大変さだったのではないでしょうか。 at 03/21 23:38


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一般兵員の起床が五時ですから、烹炊員は当然それよりも早く起きて調理をしていたものと想像されます。おそらく起きてから寝るまで食餌を作っていたのでしょう。 at 03/21 23:38


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たとえば、大和のお米の炊き方をご紹介します。 at 03/21 23:39


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【お米の炊き方】 三六〇人分 at 03/21 23:39


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材料 精米 六四・八キロ、精麦 二一・六キロ at 03/21 23:39


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@ 炊く最低二時間前に水洗いして、ざるにあけておきます。 at 03/21 23:39


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A 真水一五六リットルと一緒に専用の米炊き釜に入れ、沸騰してからおよそ二気圧の圧力で約六分炊き、二五分間蒸します。 at 03/21 23:39


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先にもお話ししましたが、士官は自費で食餌を買うので(食餌代は給与から天引き)、多少の食事内容、酒なども好みのものをリクエストできました。 at 03/21 23:40


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また、士官と兵では「調理する人」が違います。一般兵の食餌は普通の烹炊員が作り、准士官以上の食餌は士官用の烹炊所で専属の軍属である調理人、あるいは専門の下士官が作っていました。 at 03/21 23:40


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大和は最初から連合艦隊の旗艦としてスタートしたために、帝国ホテルや日本郵船の客船で働いていた腕利きのコックが徴用されていました。パーティーなどの際にもそのようなコックが腕を振るったでしょう。 at 03/21 23:40


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それから考えるに、士官用の烹炊所の冷蔵庫には、「それなりの高級食材」がそろっていたとみていいでしょう。 at 03/21 23:41


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★どこで食べるか、どのように食べるのか at 03/21 23:41


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それでは、大和では食餌をどこで食べたのでしょうか。 at 03/21 23:41


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戦闘時はもちろん、それぞれの持ち場で食べます。すぐに食べられるよう、通常はおにぎりが来たそうです。海軍では一回の食餌につき二合のごはんを食べることになっていたので、さぞかし巨大なおにぎりが来たことでしょう。 at 03/21 23:41


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平時の兵員は、各班ないし各セクションの控え室で食べました。航海科は航海科の控え室、砲術科は砲術科の控え室がありました。おそらくシフトから外れている、もしくはお手すきの兵員から食べたのでしょう。忙しい時は持ち場でおにぎりや弁当を食べることもあったようです。 at 03/21 23:42


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食餌を受け取るときには、班ごとの食餌当番が烹炊所から食缶を受け取り、食事場所まで運びました。小学校の給食と同じです。食事が済んだら、食缶は烹炊所に戻し、食器は各班ごとに洗いました。ちなみに、納豆とカレーは食器洗い係からは大変嫌われたようです。 at 03/21 23:42


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士官はガンルーム(一次士官室)で食べたようです。大尉以上は大尉以上の食堂で食べました。ちゃんとサーブする人がついて食事をしたので本格的です。 at 03/21 23:42


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士官の食事には洋風にお酒もつけられたようで、ブランデー、ウイスキー、キュラソー等がありました。士官のお酒は自費なので、もしかすると士官用の烹炊所には、バーのボトルキープよろしく、「××大佐用」「××大尉用」と書かれた酒のボトルが並んでいたのかもしれません。 at 03/21 23:43


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また、大和には、酒保(売店)の横に、うどんや汁粉などを立ち食いできるスペースがあったようです。ここは兵でも給料天引きでお金を払って食べました。おそらく、「おなかがすいたからうどんでも食べるか」ということができたのでしょう。 at 03/21 23:43


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そこには主計科の兵員がいて、「うどんひとつ」「おう」というやりとりがあったと思われます。 at 03/21 23:43


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☆食餌時にはカッコーワルツ at 03/21 23:44


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大和では、食餌時になると軍楽隊が主砲第三砲塔の後ろに集まって、「カッコーワルツ」等を演奏しました。学校の「お昼の放送」みたいですね。 at 03/21 23:44


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軍楽隊が演奏を始めると、甲板作業員はそわそわしはじめたそうですから、いかに食事時が楽しみだったか想像できます。また、食餌を食べているとき、カッコーワルツにあわせて早食いしてしまい、「きょうのメニューは何だったか思い出せない」ということもあったようです。 at 03/21 23:44


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また、他の艦上でも、カッコーワルツが聞こえてくると、「ああ、大和では食餌時なんだな」とわかったそうです。 at 03/21 23:44


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ちなみに、大和に乗っていた軍楽隊は、「大和所属の軍楽隊」ではなく、「連合艦隊所属の軍楽隊」でした。ですから、カッコーワルツの演奏は連合艦隊司令長官が座乗しているときだけだったようです。 at 03/21 23:45


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軍楽隊は軍楽科という「科」をなしていて、戦闘時は通信科に属して伝令や応急員をやりました。 at 03/21 23:45


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☆艦内で作っていた食品 at 03/21 23:45


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大和は、三〇〇〇人の大所帯であるだけでなく、一度出港したらなかなか補給もできませんので、いろいろなものを艦内で作っていたようです。 at 03/21 23:45



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もっとも有名なのが、「アイスクリーム」。アイスクリーム製造器が艦内にあり、機関科が管理していたようです。作るのは主計科になります。主計科の資料によると、コーヒー、ココア、チョコレート、桃、桜の実、パインアップル、いちご、りんご、みかん、梨などの味があったそうです。 at 03/21 23:46


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そのアイスクリームは、普段の食事につけるほか、特殊任務につく兵員に特別配食としてつけられたと思われます。 at 03/21 23:46



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飲み物の「ラムネ」も大和艦内で作られていました。おそらく製造していたのは主計科だと思われます。 at 03/21 23:47


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当時、ラムネは大和の酒保で一本三銭で販売されました。一日の製造数は限定されていましたので、士官は予約して購入したようです。数少ない残りは兵員達の奪い合いになりました。当然、ビンは洗って再利用しました。 at 03/21 23:47



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海軍主計科の資料には、納豆の作り方も載っていますので、納豆も艦内で作っていたとみて間違いないでしょう。納豆が食事に出た日は、艦内はさぞかし納豆くさかったことでしょう。豆は大事なタンパク源ですから、大豆料理はよく出たものと思われます。 at 03/21 23:47


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そのほか、もやし、こんにゃく、豆腐、艦内でうどんも作っていました。豆腐を作っていたということは、油あげや厚あげも作っていたと思われます。艦内には薄暗い空きスペースがいっぱいありましたので、もやしを作るのは絶好の環境だったといえるでしょう。 at 03/21 23:48


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ちなみに、「食用にウサギを飼っていた」という伝説がありますが、これは実際にはやっていなかったようです。仮に三〇〇〇人分の食用ウサギを飼うとしたら、エサだけでも莫大な量になりますので、やはりそれはなかったのでしょう。 at 03/21 23:48


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ただ、主計科の資料には「ウサギの屠殺方法」が載っていますので、士官の食餌用に生きたまま買ってきた可能性は高いです。 at 03/21 23:48



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主計科の資料には、「おはぎ」の製法が載っていますので、おはぎも提供されていたと思われます。その他にも、まんじゅうや最中は酒保で売っていますので、甘党の乗員はこのようなものを好んだのではないでしょうか。 at 03/21 23:49


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班ごとに買い出し当番が決められて、毎朝、「なんとか上水はこれが欲しい」というような買い物メモを袋に入れて、酒保に持っていきました。そして「酒保ひらけ」の時に当番が取りに行くわけです。 at 03/21 23:49


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そこでは、「ウチのほうが先に頼んだ」「いやウチが」という、甘味をめぐって大喧嘩が起きたと思われます。そこで負けてしまって、希望のものを持って帰れなかった買い出し当番は当然、班内での評価はガタ落ちだったでしょう。 at 03/21 23:50


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まさに弱肉強食。組織の中でうまくやっていくためには、仕事ができるだけではなく、こうしたことも要領よくこなしていく必要がありました。 at 03/21 23:50


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どうしても甘いものが食べたい兵員が、夜こっそり布団の中でキャラメルを食べていたところを見つかり、大目玉になったりしたそうですから、甘いものにはみんな飢えていたのでしょう。 at 03/21 23:50


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余談になりますが、日本海軍の軍艦の中で一番おいしい汁粉が食べられたのは「食料補給艦」だったようです。それに次いで大和の汁粉はおいしいと言われていましたので、小豆や砂糖の割り当て量も他の艦に比べて多かったと想像されます。 at 03/21 23:51


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☆公然の盗人、「ギンバエ」 at 03/21 23:51


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海軍では、おなかが空くと、「酒保から食べ物を盗む」という行為が横行していました。それは、「ギンバエ」という名前で呼ばれ、公然の秘密となっていました。 at 03/21 23:51


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しかも海軍では班単位でギンバエするので、もはや盗賊なのではないかという規模で行われていました(個人ではやらなかったようです。おそらく「どうせ連帯責任になるのだから」ということなのでしょう)。 at 03/21 23:52


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もちろん、そういう行為は公式に認められているわけではないので、見つかると大目玉を食うのですが、文献によると、普通にギンバエは行われていたようです。バレたらシャレにならないくらいの体罰が待っていることはわかっていても、盗み食いをしたかったのでしょう。 at 03/21 23:52


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もしかして娯楽の要素もあったのかもしれません。 at 03/21 23:52


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もっとひどい話になると、飛行科からガソリンを盗んできて、油汚れの掃除に使う、ということもありました。当時、航空機に使うようなハイオクタンガソリンは大変高価でしたので、その被害額たるや大変なものだったのではないでしょうか。 at 03/21 23:53


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なお、看護兵が消毒用アルコールをくすねて飲んだくれていた、という話も残っています。 at 03/21 23:53




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ここまでお話ししてきたことは、現代の会社にもあてはまることがたくさんありましたが、旧海軍と現代企業の最も大きい差は、この「体罰」でしょう。 at 03/21 23:54


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現代の企業で業務上の失敗をしても叱られるだけですが、海軍では体罰が公式に認められていました。つまり、ヘマをすればその軽重に関わらず、即、体罰が待っているわけです。また、ヘマをしなくても、上官の気にさわることがあっても体罰がありました。 at 03/21 23:55


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体罰の権限は部署の上官に一任されていたようです。 at 03/21 23:55


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そもそも、当初は「業務上の失敗のみ」が体罰の対象であったのが、だんだんそれが変な方向にエスカレートし、そうして「上官が気に入らないとき」も体罰するようになっていきました。 at 03/21 23:55


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標準的には「鉄拳制裁」(げんこつで殴る)や「海軍精神注入棒での尻叩き」が用いられました。 at 03/21 23:55


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海軍精神注入棒というのは、普通の木の棒で、規格品ではないので、形、太さともさまざまでした。以前は野球のバットで叩いていたようですが、野球のバットは人のおしりを叩くようにはできていませんので、よく折れました。 at 03/21 23:56


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そこで、もっと頑丈なものを、ということで、手作りで作られるようになりました。 at 03/21 23:56


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ただし、ケツバットといえども、打ち所が悪いと脊椎を損傷して死んでしまうので、あなどれなかったようです。もちろんそれだけでもかなり痛いのですが。 at 03/21 23:56


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従軍経験者に聞いたところ、「ケツバット四〇回なんて大したことない」と言っていましたので、ひどいときはもっと多かったものと想像されます。 at 03/21 23:57


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体罰をする時間帯は基本的に「暇な時間帯」です。戦闘中にそんな悠長なことはしていられませんので、戦闘が終わった後、寝る前に体罰、というのが多かったようです。当然、おしりが痛く、あお向けでは寝られなかったでしょう。 at 03/21 23:57


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ちなみに、お尻は露出させず、服の上から叩きました。 at 03/21 23:57


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★ありがとうございました!明日は午後8時30分から始めます。よろしくお願いいたします!★ at 03/21 23:58

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2010年03月23日

2010年03月22日の朗読

yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
★『戦艦大和3000人の仕事』は全国書店およびAmazon などのネット書店で発売中です! http://bit.ly/couXUI ★ at 03/22 00:00


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☆標準的「でない」体罰 at 03/22 20:29


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
標準的「でない」体罰のひとつに、「みんみん蝉」と呼ばれるものがあります。 at 03/22 20:30


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罰したい人をマストの垂直の棒につかまらせ(登り棒の要領で)、「みんみん鳴け」と言います。その兵はつかまったまま「みーんみんみん」と言うのですが、そのうち疲れてずるずる落ちてきます。すると、下から棒でひっぱたくわけです。 at 03/22 20:30


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
それをそのまま一時間くらい続けるという、かなり気の毒な体罰です。 at 03/22 20:30


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また、「たぬき汁」という体罰もありました。これは、両手両足を縛って天井からぶら下げ、大勢で殴る蹴る、という拷問に近いものでした。こちらはあまりにも危険なため、海軍でも禁止されていました。実際にこれで死んでしまった兵もいます。 at 03/22 20:30


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なぜ、こんな壮絶な体罰をするのかというのは、実は説明がつきません。海軍文化によるもの、と言ってしまえばそれまでなのですが、やはり閉鎖空間でずっと生活していると、ストレスがたまるということもあるのでしょう。 at 03/22 20:31


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体罰は、海軍における公式な刑罰ではないので、体罰の軽重は、罰を与える人次第です。優しい上官に当たった場合はラッキーですが、怖い上官に当たった場合は、お気の毒としかいいようがありません。部活のしごき、みたいなものと考えていただければより近いと思います。 at 03/22 20:31


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そのほか、体罰ではありませんが、罰として与えられたものに「甲板磨き」があります。こちらはその名の通り、罰として甲板をごしごし磨くのですが、体罰と違って、こちらは船のためになりますので、まだしも合理的だったと言えるでしょう。 at 03/22 20:32


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☆体罰についてのあれこれ at 03/22 20:32


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●大型艦の体罰は厳しい at 03/22 20:32


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大和に限らず、大型艦の体罰は厳しくなる傾向にありました。なぜなら駆逐艦のような小型艦は、乗員が少ないので、何かあるたびにいちいち体罰をしていたら、艦が機能しなくなってしまいます。一人倒れたら他の仕事が増えるだけですので、仲良くせざるを得ないわけです。 at 03/22 20:33


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少なくとも、「上官の虫の居所が悪いので体罰」というようなことはありませんでした。 at 03/22 20:33


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ちなみに、潜水艦は狭く、居住性も悪いので、棒を振るうスペースがありません。体罰は鉄拳制裁のみだったと考えられます。 at 03/22 20:33


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その点、大和はスペースはたっぷりありますので、甲板の上に並ばせて順に体罰をするなんていうこともできました。 at 03/22 20:33


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●班の連帯感といじめ at 03/22 20:33


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海軍では賞罰は班ごとに行われていたので、班ごとの結束は強かったようです。しかし、班の中でもいじめはありました。業務上での失態や、先にお話しした、酒保でうまく買い物ができなかったとか、そういう理由からいじめが行われたようです。 at 03/22 20:34


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いじめと言っても先に挙げたような肉体的ないじめだけでなく、陰湿で精神的ないじめも多かったようです。 at 03/22 20:34


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
●優しい上司もいた at 03/22 20:34


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
先のような怖い上官ばかりではなく、体罰を目撃したら止めさせていた上官もいます。ただし、優しい上官にあたるかどうかは、運なので、それは神様仏様にでも祈るしかありません。配属先は本当に選べないのです。 at 03/22 20:34


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
今日の企業と同じく、どの艦に乗るかも、どこの科に行くかも、どんな上司かも、選ぶことはできないのです。 at 03/22 20:35


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
●重大犯罪は軍法会議行き at 03/22 20:35


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
体罰は激しいとは言え隊内処分としての役割しかありません。殺人のような重犯罪であれば、軍法会議にかけられますので、艦内で拘束され、上陸後、各鎮守府の海軍法務局に引き渡されました。 at 03/22 20:35


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
★職場としての戦艦大和Q&A at 03/22 20:36


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
●乗組員の平均年齢はどのくらいですか? at 03/22 20:36


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
おそらく二〇代前半になります。 at 03/22 20:36


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
国際協定で一六才未満の実戦部隊配備は禁じられていますから、最低年齢が一六歳になります。志願兵の場合、従軍年限は五年ですので、一六歳から従軍すれば、除隊時に二一歳になります。 at 03/22 20:37


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
また、徴兵検査で海軍に入隊する者は二〇歳から三年間従軍することになりますので、除隊時には二三歳。このことから、二〇代の若者が中心だったと思われます。 at 03/22 20:37


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
逆に最高齢は艦長(大佐)の四〇代ですから、大和という職場は、平均年齢の大変若い職場だったと言えます。 at 03/22 20:37


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
●大和乗組員の給与はどのくらいですか? at 03/22 20:38


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
給与については、最新鋭艦の大和に乗っていようが老朽艦に乗っていようが、階級によって一律で決まっています。 at 03/22 20:38


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
大将五五〇円 中将四八〇円 少将四一六円、大佐三四五円 中佐二六八円 少佐一九四円 大尉一二二円〜一五八円 中尉八五円〜九四円少尉七〇円、准士官(兵曹長)八〇円〜一一〇円 下士官(兵曹)一八円〜七五円 上等兵一三円五〇銭 一等兵一二円 二等兵六円五〇銭 となっています。 at 03/22 20:39


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
この他に航海加給、航空加給などが付加されました。 at 03/22 20:39


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ちなみに、一九四〇年当時、大卒銀行員初任給七〇円、たばこ(ゴールデンバット)九銭、新聞購読月九〇銭、映画封切館五五銭、食パン一斤二〇銭、ラーメン一六銭でした。士官でなければ、衣食住は海軍持ちでしたので、日常生活には不自由しない金額だったと思われます。 at 03/22 20:40


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
●私物の持ち込みはどこまで許可されましたか? at 03/22 20:40


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
ほとんど認められませんでした。例外として家族の写真、千人針などのお守り、家族とやり取りした手紙などが認められた程度です。 at 03/22 20:40


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理由としてはいわゆる「娑婆っけ」を断つのと、個人の居住スペースが小さかったこと、余計な積載物を増やしたくない、などの理由が考えられます。 at 03/22 20:41


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
海軍では士官以外は、被服、食器に至るまですべて官給品ですので、私物は持ち込まなくても日常生活に不自由はありませんでした。 at 03/22 20:41


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
●運動はいつしていたの? at 03/22 20:41


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
艦内に相撲部、柔道部のような体育会系の部活動がありました。入港時の手すき時間に練習していました。もっとも、それ以前に艦内での生活がすべて運動のようなものでした。移動する時も歩くのは禁止、すべて小走り、あるいは走って移動しました。 at 03/22 20:42


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
訓練が重労働であったのは本文の通りです。 at 03/22 20:42


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
●休暇はあったんですか? at 03/22 20:42


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
ありましたが、現代とは雲泥の差です。もちろん労働基準法などはありません。 at 03/22 20:42


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「入湯上陸」という、三日に二回(あるいは六日に一回)、夕食後から翌朝までの、上陸しての休暇がありました。 at 03/22 20:43


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その他、「半舷上陸」と言って、日曜日、記念日、祝祭日、海軍が定めた公休日(海軍記念日など)に、通例九時一五分から午後七時まで、乗員の半数に許された休暇もあります。 at 03/22 20:43


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運がよいと二つの上陸休暇が重なって、丸一日外出して外泊することもできましたが、緊急時に備え、一定の区域外に出ることは禁じられていました。そのため実家へ帰るようなこともできず、入港日が決まると港の近辺に家族を呼び寄せることも多かったようです。 at 03/22 20:43


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帰郷できるような長期休暇は異動になるまで、基本的にありません。例外として、ドック入りした時のような長期間の修理の時は、江戸時代の「盆暮れ、正月」程度の休みがとれました。 at 03/22 20:44


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●衣類の洗濯はどうするんですか? at 03/22 20:44


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
下士官以下はすべて自分でやります。もちろん手洗いです。大体五日に一度、たらい(海軍では「オスタップ」と呼びました)一杯の水が配給され、これで洗濯しました。 at 03/22 20:45


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
すすぎの水を別にもらえるわけではありませんので、あまり汚れていないものから洗濯を始めて、汚れのひどいものと進んで効率よく洗います。 at 03/22 20:45


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洗濯は露天甲板で行います。水を節約するために、雨が降ると「手すき総員上甲板へ」の放送がかかり、兵員が一斉に身体を洗ったり、洗濯を始めます。そのため、雨雲を見つけると、艦長はわざわざその中に大和を突っ込ませたということです。 at 03/22 20:45


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ちなみに、士官には「従兵」という水兵が付き、これらが洗濯を含め身の回りの世話をしますので、自分で洗濯をする必要はありません。 at 03/22 20:45


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●娯楽には何があったんですか? at 03/22 20:46


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
入港中には艦対抗で、漕艇競争や、相撲、柔道、剣道などの大会が開かれ、優勝すると艦長から賞状が出ました。また、格闘技の会では階級は関係なく、堂々と上官を叩きのめせました。 at 03/22 20:46


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もっとも、軍隊経験の長い士官と新兵では、やはり海軍経験の長い士官の方が強かったようですので、実際には上官を叩きのめす機会はあまりありませんでした。 at 03/22 20:47


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
●酒は飲めたんですか? at 03/22 20:47


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
「酒保開け」という、戦闘前の壮行会がありました。 at 03/22 20:47


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「酒保」とは本文のマンガにもあるとおり、「艦内の売店」で現代米軍ではPXと呼ばれます。 at 03/22 20:47


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「酒保」とは名ばかりで、普段は甘い菓子や煙草を売っている程度です。ただし、「酒保開け」となると、酒保では大量の酒が配られ大宴会となりました。二等兵でも司令長官室になだれ込んで、差しつ差されつの無礼講でした。 at 03/22 20:48


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
大和で配られた酒は「賀茂鶴」であったとする証言があります。 at 03/22 20:48


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
●煙草は吸えましたか?  at 03/22 20:48


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
艦内での生活は非常に厳しいものでしたが、非常に規則正しい生活であり、定時的な休息時間もありました。 at 03/22 20:48


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
ひとつは食餌であり、もうひとつは「煙草盆出せ」です。 at 03/22 20:49


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
「煙草盆出せ」は言うなれば喫煙休憩です。現代では「煙草を吸うための休憩」など考えられませんが、大和では重要な娯楽のひとつであり、リラックスのための数少ない時間でした。 at 03/22 20:49


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
兵には一定の量の煙草が支給され、班長の判断で休憩となると「煙草盆出せ」の命令が出ました。それで煙草盆(灰皿)が出され、その周辺では火事場もかくやというぐらい煙が充満したということです。 at 03/22 20:49


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●大和の中に仏壇とか神社とかはあったんですか? at 03/22 20:50


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あります。大和に限らず、すべての軍艦に神棚はあります。大和は「大和神社」と呼ばれ、年始には艦長が奈良県天理市の大和神社(おおやまとじんじゃ)に行って、お札をもらってきて、艦橋に祀るのがならわしでした。元旦とか紀元節にはみんなでお参りをしたということです。 at 03/22 20:50


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
神主は乗っていませんでしたが、神主資格を持っている乗員がいるときは、神主役をつとめました。 at 03/22 20:50


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
大和には方位盤射撃室にも神棚があったらしく、沖縄特攻の際に、朝のにぎりめしを喉につかえさせた乗員が、「なんなら御神酒飲んでおけ」と言われたという笑い話も伝わっています。 at 03/22 20:51



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ある友人がラジオの深夜放送を聞いていると、パラオ取材に行った時のこぼれ話を俳優が話していたという。 at 03/22 20:52


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
パラオは小さな珊瑚礁の島で未だ自然が豊富に残る島である。 at 03/22 20:52


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
俳優は小型機で島に入り、一連の取材を終えた。最後にカメラマンが夕陽の写真を撮りたいと言い出した。島の人に聞いてみると誰もが「西の港に行くと綺麗な夕陽が見られる」と口を揃える。 at 03/22 20:52


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取材陣一行はガタゴト道に自動車を走らせ、島の西に向かった。大したこともない島なので、きっと自然に満ちた緑の漁港でもあるのだろうと想像していたが、想像は裏切られた。 at 03/22 20:53


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一行の前に広がったのは、何十万トンもあるタンカーが入れそうな大規模で、整備された近代的な港だったのである。 at 03/22 20:53


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茫然とする一行に老人が親しげに日本語で話しかけてきた。 at 03/22 20:53


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「あなたたちは日本人か」 at 03/22 20:53


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そうだ、と答えると、老人は嬉しそうに微笑んだ。 at 03/22 20:53


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「この港を見てくれ。わしが小さい頃、日本人たちがやってきて作ってくれた港だ。この港があるおかげで、他の島が不漁に襲われ苦労している時でもパラオだけは誰も飢えずにすんだ」 at 03/22 20:54



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「わしが子供の頃、日本の素晴らしい船が来ると聞いて島中総出で見物にきたことある。世界でもっとも強く、巨大な船だという。その船を見て誰もが、驚いた。水平線にぽつんと姿が見えたと思うと素晴らしい速度で進んできた。あんなに速い船は見たことがない。 at 03/22 20:54


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船があまりに大きくて、夕陽が覆い隠され、いきなり夜がやってきたように感じられた」 at 03/22 20:54


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俳優は聞く。「その船の名前を覚えていますか」 at 03/22 20:55



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取材陣は息をのんだ。 at 03/22 20:55


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「大和がその後どうなったか知っていますか」 at 03/22 20:55


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「沈んだ、と風の噂で聞いているが、わしは信じない。あんな美しく、力強い船が沈むはずがない」 at 03/22 20:55


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老人は遠くを見つめ、そして言った。 at 03/22 20:56


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
「いまでもあの日と同じように、どこかの海で波を切っているに違いない」 at 03/22 20:56


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
また聞きのまた聞きなので、この話が本当か確かめるすべはない。 at 03/22 20:56



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戦艦「大和」について書かれた本は世の中にたくさんあります。 at 03/22 20:57


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そのほとんどが、「大和というハードウェア」について書かれ、「大和を動かしているソフトウェア」についてはあまり触れられてきませんでした。 at 03/22 20:57


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
そこで、本書では大和のハードウェアではなく、ソフトウェアにスポットライトを当てました。 at 03/22 20:57


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大和には竣工時、二五〇〇名、最終状態で三三〇〇名もの乗員が乗り組んでいます。 at 03/22 20:57


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
三〇〇〇というとちょっとした村か、町ぐらいの規模があります。 at 03/22 20:58


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町の中には自転車屋さんがあり、食糧品店があります。床屋さんや、お医者さんだっています。お風呂にも入らなければなりませんし、夜になると寝ます。電線や水道、電話だって必要です。 at 03/22 20:58


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
それだけの多人数がいれば、人間同士のトラブルも発生します。 at 03/22 20:58


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
一体それだけの人がどうやって暮らしていたのでしょう? at 03/22 20:58


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
本書ではそうした人たちの暮らしを描いています。 at 03/22 20:59


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
私がこれまで、「勝手知ったる戦艦大和」と思っていたのは大間違いで、執筆していく上で、知らないこと、わからないことがたくさんありました。 at 03/22 20:59


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
実際に大和に乗っておられた方の証言でも、食い違っていることがしばしばあります。 at 03/22 20:59


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
しかし、それは別におかしなことではありません。そもそも、自分の働いている会社でも、隣の課が何をしているのかよく知らないことがありますし、もちろん会社全部のことなんて知りません。 at 03/22 20:59


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
大和は六〇年以上前に無くなってしまった「職場」です。この原稿を執筆するのは、ジグソーパズルの断片を集めていくような作業でした。 at 03/22 21:00


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
できるかぎり資料を集め、記述には正確を期したつもりですが、間違いあるいは新資料などがありましたら、ぜひ編集部までご指摘・ご連絡をいただければと思います。 at 03/22 21:00


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
また、大和のことをよく知らない方にも読んでいただけるよう、専門的な用語等を一般的に書き改めたところも多数あります。マニアの方には物足りなく、また厳密には違っている、と思われたところもあるかと思いますが、ご容赦ください。 at 03/22 21:00


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
「大和のソフトウェア」について、どこまで再現できたのか、九州沖に眠る「大和」たらざる身にはなんとも言えませんが、「大和」という軍艦に乗って、最後まで日本を守ろうとした人々の生活を垣間見ていただければ幸いです。 at 03/22 21:01


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
★これで、『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読を終わらせていただきます。お付き合いいただき、誠にありがとうございました!★ at 03/22 21:03


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
★明日からは、『戦艦大和3000人の仕事』に掲載しているマンガを、 http://yamato3000.seesaa.net/ のほうで連載いたします。★ at 03/22 21:06


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
★ウェブサイトは4月20日までの限定公開です。こちらもどうぞよろしくお願いいたします!★ at 03/22 21:07


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
★『戦艦大和3000人の仕事』はただいま全国書店およびAmazon などのネット書店で発売中です! http://bit.ly/couXUI ★ at 03/22 21:10

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★お姉さん、戦艦大和に乗る★

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2010年03月24日

★乗艦してみよう★

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2010年03月25日

★艦橋に登ろう★

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2010年03月26日

★主砲は踊る★

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2010年03月28日

★観測機発艦★(書籍未収録)

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2010年03月31日

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