2010年03月15日

2010年03月14日の朗読

yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
☆どうしたら艦長になれるのか at 03/14 20:29


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
さてそれでは、「どうすれば艦長になれるか」といいますと、実は「階級がすべて」なの
です。
 at 03/14 20:30


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
つまり、軍艦の艦種には、戦艦、航空母艦(空母)、巡洋艦などがありますが、その艦
種ごとに艦長の階級は決まっていました。大和のような軍艦の場合は「大佐」が艦長にな
りました。
 at 03/14 20:30


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
つまり、軍艦に配属される前には中佐だった人も、軍艦の艦長に転属する辞
令がおりると、同日付けで階級が上がって大佐になるわけです
 at 03/14 20:30


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
このように、「階級と艦種の組み合わせ」というのは絶対でした。例えば、旧日本海軍
屈指の操艦の名手と言われた大和四代目艦長森下信衛は、階級が少将に上がったために
大和艦長を辞めることになります。どんなに操艦がたくみでも、少将では戦艦の艦長に
はなれないのです
 at 03/14 20:31


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
そして、階級が上がって艦長ではなく、司令官や参謀長になった場合、現場に口を出
せなくなります。例えて言うなら、出版社で編集長だった人が、編集局長になると、現
場に直接意見が言いにくくなるのと似ています。
 at 03/14 20:31


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
現場にいれば優秀な人材でも、階級が
上がると現場にいられなくなるのです。仮に、参謀長(少将)が艦長(大佐)の操艦を見て
「こいつは下手だな」と思っても、横から口をはさむことはできませんでした。
 at 03/14 20:32


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
能力が重要な艦長という仕事なのに、階級によって決められるというのはおかしな話
ですが、それは旧日本海軍の悪癖のひとつです。旧日本海軍は、末期になると、官僚組
織ばかりが肥大化してしまいました
 at 03/14 20:32


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
「Aさんの上にBさんを配置したら、Aさんの面
目が立たない」などという理由で配属が決められることも多かったようです。
 at 03/14 20:32


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
また、「大和」の艦長になるためにはどうしたらいいかと言うと、実はこれといって方
法がなく、やっぱり「運」によるものとしか言いようがありません。希望部署に配属され
るかどうかも運なのです。
 at 03/14 20:32


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
余談になりますが、海軍は「ミスがない人」が生き残るシステムになっていたので、上
に行くほど無能になる可能性がありました。なにしろ失敗をしていないのですから反省
をする機会もない。そういう人たちは予定外のことが起こった場合、対処できません。
 at 03/14 20:33


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
名将といわれる山本五十六亡き後、連合艦隊の司令長官は何人もいますが、全員大し
たエピソードがありません。みんな「偉いだけ」「失敗していないだけ」で、その人となり
を伝える逸話は残っていません。
 at 03/14 20:33


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
昭和の旧日本海軍の偉い人で山本五十六以外はあまり
よい印象を持たれていないのは、そのあたりが関係しているのでしょう。旧日本海軍で
は、最終的に少将どまりくらいの人のほうが、魅力的な人が多いのです。
 at 03/14 20:33


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
☆大和名艦長、森下信衛と松田千秋 at 03/14 20:34


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
大和の場合は、優秀な人が選ばれてきているはずなのですが、本当に「操艦が上手い
艦長」は、大和歴代艦長五人の中でも二人しかいなかった、と言われます。
まず、先ほど挙げた、四代目艦長森下信衛。もう一人は二代目艦長松田千秋
です。
 at 03/14 20:34


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
森下信衛は、大和歴代の艦長の中でもナンバーワンの評価を受けています。操艦、戦
闘指揮ともに抜きんでて上手かったと言われ、大和歴代艦長だけではなく、全日本海軍
の中でも飛び抜けて上手かったということですから、彼の能力は尋常でないものがあり
ました。
 at 03/14 20:34


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
森下の逸話は多くありますが、その中でも最たるものがシブヤン海海戦の話でしょう。
シブヤン海海戦では「防弾チョッキもつけずに、くわえ煙草のまま屋外の防空指揮所で
指揮をとり(森下はヘビースモーカーでした)、
 at 03/14 20:35


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
同行する「武蔵」が二〇発もの爆弾、魚雷
を受けているのに、「大和」は砲塔に爆弾を一発受けただけ」という記録が残っています。
 at 03/14 20:35


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
条件の差はありましたが、一〇時間にもわたる長時間の戦闘でこれだけの被害ですから、
通常ではちょっと考えられない話です。
 at 03/14 20:36


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
森下がなぜ、そこまで操艦上手だったのか、本当のところはわかりませんが、本人は
「簡単なことだ。相手(急降下爆撃機)が爆弾を切り離した時に転舵すれば絶対に外れる」
と言っています。
 at 03/14 20:36


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
確かに、現代と違って爆弾には誘導装置もなく、切り離した後は単な
る自由落下物になり、「どこに落下する」かは変更することができません。
 at 03/14 20:37


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
急降下爆撃機
は船に当たるように落としているので、切り離した瞬間に転舵すれば、当たらないとい
うのは道理です。
 at 03/14 20:37


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
ただし、これは理論上のことであって、誰にでもできるわけではありません。大事な
のは、敵の攻撃をきちんと把握しているかどうかです。これは艦長ごとに独自の理論や
勘といったものに左右されます。
 at 03/14 20:37


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
「この方向からこういうふうに進入してきた急降下爆撃機の爆弾はここに落ちる」とい
うことが予測できれば、それは回避できますが、予測できなければ爆弾は当たります。
 at 03/14 20:37


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
理屈はわかっていても、誰しもイチローや松井のようにヒットやホームランが打てるわ
けではありません。これも同じことです。
 at 03/14 20:38


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
さらに、森下の場合は人望もありました。先のシブヤン海での一件も、「あれは俺の
腕がよかったからではない。対空機銃兵の腕が良かったから助かったんだ」と言って、
自分で手柄を独り占めしようとはしませんでした。
 at 03/14 20:38


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
また、森下は部門のトップや部下た
ちに酒を持っていき、直に話をするということもしていました。
 at 03/14 20:38


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
そういう艦長であれば、乗員の人望が集まるのも当然です。トップに人望があれば、
組織はうまく機能する、というのはどんな職場でも同じです。
 at 03/14 20:39


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
松田千秋は、「急降下爆撃機に対する艦船の回避術を完成した人」と言われています。
敵の急降下爆撃機の進入角度を見て「ある角度」を取った時点で、艦に回避運動をさせる。
 at 03/14 20:39


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
そうすると、それから急降下爆撃機が絶妙のタイミングで爆弾を落としてももう当たらな
いわけです。その避け方を確立した人が松田千秋です。
 at 03/14 20:39


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
残りの艦長三人も、上手くはありませんが、「ヘボ」というわけでもありません。実は、
大和が実戦に出ない時期に艦長だったために、「評価できない」というのが本当のところ
です。
 at 03/14 20:40


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
先に挙げた森下信衛と松田千秋については、元々の能力も高い上に、大和が実戦
に出た時の艦長だったので、その能力を遺憾なく発揮できる場所が与えられ、「名艦長」
と言われるようになったわけです。
 at 03/14 20:40


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
余談になりますが、最初の艦長は「艤装委員長」と呼ばれ、いわゆる普通の「艦長」とは
違います(そのため、この本では歴代艦長には入れていません)。
 at 03/14 20:40


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
大和に限らず軍艦というものは、進水した段階では艦上はまっさらで何もありません。
あるのは船体だけです。そこで、「艤装委員長」の仕事はその「のっぺらぼうの戦艦」に砲
や艦上構造物を作る指揮をすることです。
 at 03/14 20:41


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
しかし、艤装委員長は設計のことだけをわか
っていれば良いわけではなく、船も動かせるちゃんとした艦長経験者でなければなりま
せんでした。
 at 03/14 20:41


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
艤装委員長は通常、初代艦長になります。なぜなら、軍艦を作る際には、いろいろ失
敗もあるわけです。それで、その欠点を一番理解しているのは艤装委員長ですので、初
代艦長は艤装委員長がなるのが最も合理的なのです。
 at 03/14 20:41


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
ただし、大和では、艤装委員長は
最初の艦長にはなっていません。
 at 03/14 20:42


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
☆大和最期の艦長、有賀幸作 at 03/14 20:42


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
大和最期の艦長は、五代目有賀幸作大佐です。 at 03/14 20:42


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
実は、有賀幸作は、駆逐艦隊司令などを歴任した、小型艦の操艦に長けた人でした。
つまり、大型の船である戦艦の操艦は大和が生まれて初めてだったのです。
 at 03/14 20:43


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
そういうこ
とから、沖縄特攻(菊水作戦)の際には、航海長や航海士と意見の相違から、空襲中であ
るにもかかわらず大喧嘩をしていた、という話も残っています。
 at 03/14 20:43


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
しかし、有賀が操艦下手かというとそうでもなく、あれだけの大部隊の空襲、のべ飛
行機三〇〇機からの攻撃を受けたにもかかわらず、わずか一〇発の命中弾で済んでいる
ところを見ると、充分に艦長としての能力はあったのではないか、と考えられます。
 at 03/14 20:44


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読

かし、結果としては沈没させてしまったので、どうしても悪い評価がつけられてしまう
のが気の毒なところです。
 at 03/14 20:44


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
有賀幸作は大和艦長就任後すぐに沖縄特攻に出撃しているので、実は演習をする時間も充分にはありませんでした。 at 03/14 20:45


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
時間的問題もありましたが、その頃は太平洋戦争も末期
になっていたので、重油も充分でないため、演習のために燃料を使うのを惜しむ、そし
て演習ができずに錬度(技量)が落ちる、という悪循環に陥っていました。
 at 03/14 20:45


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
そのため、ず
っと出撃せずにいたので、兵の能力も志気も落ちる一方でした。
 at 03/14 20:45


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
沖縄特攻に出撃した際、大和が最初にしたことは「演習」だった、というのは有名な話
です。
 at 03/14 20:46


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
☆もし、ヘボ艦長が配属されてきたら at 03/14 20:46


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
それでは、大和に、もし「ヘボ艦長」が配属されてきたらどのようなことになるのでし
ょうか。
 at 03/14 20:47


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
配属直後は、噂でしかその艦長の技量はわかりません。しかし、演習を実際にやって
みれば、艦長の善し悪しはすぐに乗員に伝わります。
 at 03/14 20:47


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
優秀ならそれで問題はないのですが、もし「この艦長はヤバい」と乗員が感じてしまっ
たら、志気はみるみる下がっていきます。それも、普通の会社と同じです。ヘボ上司が来
れば、その課の志気はみるみる下がるでしょう。
 at 03/14 20:48


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
しかし、これは長所でもあり短所でもあるのですが、旧日本海軍の場合、伝統的に一
年半から二年で艦長は替わるので、仮にヘボ艦長が来ても、乗員は「こいつの任期の間
に大変なことがなければいいや」というくらいにしか考えていなかったようです。
 at 03/14 20:48


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
です
から、志気も落ちますが、兵の錬度も下がっていきます。手抜きをするようになるわけ
です。
 at 03/14 20:48


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
しかし、海軍の伝統として、個人の能力はあまり重視されません。基本的に団体の能
力を問われます。ですから、艦長が上手く人心を掌握できていなくても、操舵が上手け
ればそれをカバーできます。そういう艦長には人心掌握が巧みな副長をつければよいわ
けです。
 at 03/14 20:49


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
つまり、何人かの頭脳集団で指揮を執るので、全体として合格点であれば問題
にはなりませんでした。もちろん、艦長が優秀であるに越したことはありませんが。
 at 03/14 20:49


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
その逆の例では、南雲忠一が挙げられます。南雲は大和の艦長ではありませんが、水
雷戦術の名手で、水雷戦隊の指揮では定評のあった人物です。つまり、南雲は決して「ヘ
ボ艦長」などではありません。
 at 03/14 20:49


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
しかし、昇格して艦隊司令長官になると、全然さえない司令官になってしまいました。
南雲はミッドウェー海戦の指揮官として出撃しますが、そこで空母四隻を沈められると
いう歴史的大敗を喫してしまいます。
 at 03/14 20:50


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
このように、他の役職では優秀でも、艦隊司令官
として優秀かどうかは別、ということもあるようです。
 at 03/14 20:50


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
特に海軍は「階級がすべて」であったため、艦長の適性が高い人でも、昇格すると艦長ではなく司令官や参謀にしていました。そのため、適材適所とはいえない配属であった
ことも多かったようです。
 at 03/14 20:51


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
先に挙げた南雲忠一にしても、飛行機に関して素人であった
にもかかわらず、空母機動部隊の司令長官に任命されていたので、ミッドウェーの敗戦
も一概に彼の能力のせいばかりとは言えない面もあるのです。
 at 03/14 20:51


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
やはり、適材適所というのは、組織を生かすためには昔も今も必要なことであるよう
です。
 at 03/14 20:51


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
☆「副長」という仕事 at 03/14 20:52


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
仮に、戦闘中、艦長が死んでしまった場合は誰が艦の指揮をとるのでしょうか? 普
通の会社では縁起でもない話なので、社長や上司が死んだ場合のことはあまり問題には
されませんが、大和は戦艦です。
 at 03/14 20:52


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
戦闘時にはいつ何時、艦長が負傷・死傷するかわから
ないのです。当然、そういった事態は想定されていました。
 at 03/14 20:53


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
そこで登場するのが「副長」という役職です。 at 03/14 20:53


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
艦長が負傷・死傷した場合は、副長が指揮をとります。戦闘時には副長は艦橋の下に
ある「司令室」にいます。ここは窓が少ししかなく、大変安全な場所で、四〇センチ砲の
直撃を受けてもびくともしないくらいしっかりした作りです。
 at 03/14 20:53


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
そこにも舵輪があって、そこでも操艦ができるようになっています。 at 03/14 20:54


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
これは、日清戦争の黄海海戦のときの事故が教訓として生かされていて、要人全員が
同じ場所にかたまっていると、砲弾の直撃を受けた場合、全員が死んでしまったり負傷
したりするので、分散しているようになったのです。
 at 03/14 20:54


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
艦長は艦に関するすべての責任を負う立場にあります。 at 03/14 20:54


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
それに対して、副長の役割は、いわば「艦のメンテナンス責任者」です。大和におい
ては単なる「艦長の控え」ではなく、大変な激務を伴う役職でした。
 at 03/14 20:55


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
副長は、艦の状態、兵員の状態を把握して、戦闘に入る際には最良の状態で艦を艦長
に託します。特にハード面での艦の機能維持は副長の一番大事な仕事でした。
 at 03/14 20:55


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
また、戦闘中も、艦の状態把握は副長の責任です。司令室で艦の状態を把握し、被害
を受けた場合は状況を艦長に報告します。
 at 03/14 20:55


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
つまり、艦長が戦闘に集中できるよう、それ以外の雑務をすべて引き受けるのが副長
です。いわば、すごく忙しい秘書官、と言えるでしょう。艦長よりも忙しく、能力が必
要とされる職務であると言えます。
 at 03/14 20:56


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
もし、副長がヘボであった場合……考えたくもない事態になることは間違いないでし
ょう。
 at 03/14 20:56


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
★第三章 戦艦大和の動かし方 at 03/14 20:56



yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
大和は、港につながれているときでも、中で人が活動しているため、電気やその他の
力を得るために補助動力が動いています。補助用のディーゼルエンジンが三機あり、そ
のうちの一機は常に動いています。
 at 03/14 20:57


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
そうしないと、艦内の電気はつかずに真っ暗でクー
ラーも止まってしまい、弾薬庫内の室温が上がって弾薬が爆発してしまいます。弾薬庫
がある以上、クーラーを止めることはできません。そのため、常時艦内には乗員がいて、
電気を供給しています。
 at 03/14 20:57


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
それでは、「出港」するときはどうするのでしょうか。 at 03/14 20:58


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
仮に、今、出港命令が下ったとしましょう。 at 03/14 20:58


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
そうしたらまず、機関員はメインのボイラーに火を入れます。ボイラーは水蒸気を作
り、タービンを回して電気を作ります。
 at 03/14 20:58


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
この電気は艦内の電灯やクーラーのほか、主砲
を動かしたり、砲弾を持ち上げたりと様々な活動に使われます。大和の艦内に火力発電
所があるようなものです。また、ボイラーから得た動力でスクリューを回し始めます。
 at 03/14 20:59


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
しかし、現代の車やバイクのようにエンジンを始動してすぐ出発、というわけにはい
きません。ボイラーに火を入れてから、出港できる状態になるまでには、一時間から二
時間かかります。基本的に出港時には、メインボイラーは四つすべて稼働させました。
 at 03/14 20:59



yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
通常は「一〇〇〇時に出港する」と、事前に指示しておいて、各セクションの準備(錨
やボイラー、舵取り機械など)が整うのを待ちます
 at 03/14 21:00


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
出港となると、出港ラッパが吹かれ、大和では艦内放送がかかり、艦長あるいは副長
が出港の操艦指示を出します。
 at 03/14 21:00


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
メインボイラーを四つすべて、低出力で稼働させてスクリューを回します。 at 03/14 21:01


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
大和が動き出しました。 at 03/14 21:01


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
速度を上げるときには、プロペラの回転数を上げる(ギアを上げる)ことと、ボイラー
の出力を上げること、両方を同時に行います。
 at 03/14 21:01


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
大和のスピードが上がってきました。 at 03/14 21:02


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
大和は最大スピード時速二七ノット(およそ五〇キロ)と言われています。スピードだ
けで言うと、当時の船としては、遅くもなければ速くもない、という程度です。例えば
空母は当時でも例外なく三〇ノットで航行できました。
 at 03/14 21:02


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
ちなみに現代のイージス艦は三
一、二ノットです。
 at 03/14 21:02


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
★ありがとうございました! 明日も午後8時30分から始めます。よろしくお願いいたします。★ at 03/14 21:04


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
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