2010年03月12日

2010年03月11日の朗読

yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
★明日3月12日夜8時半から、全文朗読を始めます。1日30分の予定です。フォローよろしくお願いいたします!★ at 03/11 12:07

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2010年03月13日

2010年03月12日の朗読

yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
★『戦艦大和3000人の仕事』 青山智樹 紗汐冴 at 03/12 20:30



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みなさんは、「戦艦大和」というと、どんなイメージを持っていますか? at 03/12 20:30


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「戦前日本の工業力の最高傑作」 at 03/12 20:30


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「悲劇的な結末を迎えた巨艦」 at 03/12 20:31


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「大艦巨砲主義の最期を象徴する軍艦」 at 03/12 20:31


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など、その印象は人によってさまざまでしょう。 at 03/12 20:31


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けれど、その「印象」は、「大和というハードウェア」に関する興味であったり、関心であったりすることがほとんどです。 at 03/12 20:31


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しかし、その「ハードウェア」を動かしていたのは何なのでしょうか。 at 03/12 20:32


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そう、「人」という「ソフトウェア」です。 at 03/12 20:32


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その人数、なんと三〇〇〇人以上。 at 03/12 20:32


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大和は、信じられないほどの人海戦術で運営されていたのです。 at 03/12 20:33


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また、大和は「三〇〇〇人の職場」であり、「三〇〇〇人の住居」でもありました。 at 03/12 20:33


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人が集まるところには組織あり、ドラマあり。それは現代の企業や家庭となんら変わるところがありません。 at 03/12 20:33


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これからご紹介するのは、そんな「大和の中で働いていた人たちの話」です。 at 03/12 20:33


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大和、という興味のつきない存在を、ただ「涙」や「工業製品」としての側面だけ見るのは、とってももったいない話です。 at 03/12 20:34


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大和には、あなたの知らないおもしろいところが、もっといっぱいあるのです。 at 03/12 20:34


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戦艦大和へようこそ! at 03/12 20:34


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今日一日は、あなたも大和の乗員のつもりで、大和を操艦したり、主砲を撃ったり、ごはんを食べたりしてみてください。 at 03/12 20:35


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戦艦大和は、全長二六三メートルの巨大な、ワンダーランドなのです。 at 03/12 20:35


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★第一章 職場としての戦艦大和 at 03/12 20:36


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☆世界最強の戦艦、大和という職場 at 03/12 20:36


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大和は旧日本海軍の「武器」であり、職場であり、職員の住居でもありました。あれだ
け大きな武器を運用するには、三〇〇〇人の人員が必要で、当然それだけの人が生活する場所でもあったわけです
 at 03/12 20:37


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大和は有名な戦艦ですが、実は建造されてからわずか五年で沈んでいます。「会社」と考えると非常に短命であったといえます。しかし、三〇〇〇人が働く会社というのは、現代の定義でも、中小企業ではありません。立派な「大企業」です。 at 03/12 20:38


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大和は例えて言うなら、「大日本帝国」という企業が運営する「日本海軍」の、そのまた子会社にあたるわけです。とても大きい組織の中にあったグループ企業といえます。 at 03/12 20:38


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もし現代のそういう職場であればもちろん、大きい組織ならではの軋轢や不都合がた
くさんあるでしょう。現に、大和にもありました。また、今日の会社や職場と似たところもたくさんあります。大和も、そう考えると身近に感じられてきませんか?
 at 03/12 20:38


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大和というと、勇壮に沈んだことばかりクローズアップされていますが、職場と考えて観察すると、現代の会社がカリカチュアライズされたような印象すら受けます。 at 03/12 20:39


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それでは、職場としての大和をご説明していきましょう。 at 03/12 20:39


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☆「大和の乗員は暇だった」という大誤解 at 03/12 20:40


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大和は、あれだけ大きな船体を持ち、強力な主砲を持ちながら、出撃回数は驚くほど少なく、実戦参加回数はわずか三回です。 at 03/12 20:40


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「出撃回数が少ないんなら、大和の乗員は暇だったんでしょ?」と思われるでしょう。しかし、本当に乗員まで暇だったのでしょうか。それは大きな誤解です。むしろ、職場としては非常に忙しい、と言うべきでしょう。 at 03/12 20:40


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大和は出撃していなくても、後方での準備、乗員の戦闘訓練などをやっています。決
して「出撃時以外は遊んでいる」わけではありません。前線に出ていないときも忙しいのです。それは、他の戦艦に比べて忙しい、ということではなく、どこの戦艦も乗員は忙しいのです。
 at 03/12 20:41


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乗員の朝は早いです。一般の乗員は夏は朝五時、冬は六時に起床。そしてまず掃除をします。しかもそれもただの掃除ではありません。ピカピカに、当時は「なめても平気
なように磨け」と言われたそうです。大和は海を行くので、錆びやカビが生えやすい環
境にあります。
 at 03/12 20:42


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それを防ぐために、きちんと念入りに掃除をしなくてはならないのです。それはもちろん、「業務」とは別の作業になります。 at 03/12 20:42


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始業時間は八時もしくは九時。食事以外のまとまった休憩は数分。煙草一本吸えるかどうか、というくらいです。 at 03/12 20:43


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旧日本海軍の標語で「月月火水木金金」というのがあります。軍歌の題名としても有名なのでご存じの方もいらっしゃるかと思いますが、「アメリカ、イギリスとの戦力差を埋めるためには、兵の能力を上げるしかない。 at 03/12 20:43


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それなら土日なしで訓練しよう」というわけで、「月月火水木金金」という標語を海軍が作りました。それでそのように訓練を行ったわけです。 at 03/12 20:44


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そして、大和が誇る四六センチ主砲砲員。大和主砲は実戦で三回しか発射していません。それならさぞかし暇だろうと想像してしまいますね。しかし、実際には訓練がみっ
ちり行われます。
 at 03/12 20:44


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訓練のひとつに、「主砲を撃つまね」(主砲射撃訓練)というのがあります。まず、一・
四トンある主砲の弾丸を弾庫からジャッキ(エレベーター)で上げて、それを主砲に詰めなくてはなりません。その際には炸薬も三六〇キロ(六〇キロの炸薬を六袋)装填します。そして発射。
 at 03/12 20:45


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ここまでの工程(砲弾装填、炸薬装填、発射)を四〇秒で準備しなくてはいけないのです。その四〇秒の間に、一旦砲を水平に戻し(上を向いたままでは、砲弾を装填することができません)、また上を向かせます。それを四時間くらい続けます。これはかなり大変な作業です。 at 03/12 20:46


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このように、大和は出撃していなくても乗員は忙しく、決して暇などではありませんでした。 at 03/12 20:46


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☆「旗艦」とは何か at 03/12 20:47


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大和は、軍艦の中でも「旗艦」という特別な役目を担っていました。 at 03/12 20:47


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「旗艦」とは、ごく簡単に言うと、「偉い人が乗っている、命令を出す船」のことです。命令にはいろいろあり、艦隊全部に「戦闘開始」と伝えたり、「どのような戦法を取るか」指示するなど、さまざまです。 at 03/12 20:48


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例えて言うなら「旗艦」というのは、「旅行ツアーの旗を持っているお姉さん」のようなものです。その「お姉さん」が「次は右を向きましょう」というと艦隊全部が右を向き、「次は左」といえば左を向くことになります。 at 03/12 20:48


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昔の海軍の戦争(海戦)というのは、本当に「艦砲決戦」です。司令官の「さあ撃ち始め
よう」で海戦が始まる。このように、海戦の開始はただ一人が決断し、それに艦隊全部が従う、というのが合理的です。
 at 03/12 20:50


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それを決断するのが「艦隊司令官」であり、その中で一番偉い「艦隊司令長官」が乗っている(座乗している)のが「旗艦」なのです。 at 03/12 20:50


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最初、大和は連合艦隊、つまり旧日本海軍すべての艦の旗艦だったのですが、その後、大和型戦艦二番艦「武蔵」が完成します。そして、武蔵の方が新しく、旗艦能力が優れているということで、連合艦隊の旗艦は武蔵に移ります。 at 03/12 20:51


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ただし、連合艦隊は「第一艦隊」「第二艦隊」というように、いくつかの部隊に分かれています。その中で、大和は常に艦隊内での旗艦の役目を担っていました。つまり、大和は常に旗艦であったわけです。 at 03/12 20:51


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もちろん、どんな軍艦でも旗艦に選ばれるというわけではなく、旗艦には一定の条件が必要でした。 at 03/12 20:52


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まず、「通信能力が高い」ということが必要です。他の艦に指示を出すのが旗艦の役目ですから、当然これは必要になります。 at 03/12 20:52


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さらに、「司令部」を構えるだけの広さがなくてはなりません。太平洋戦争時の連合艦隊司令部要員というのは九六人ほどいましたので、それだけの人員を載せるスペースが必要です。 at 03/12 20:52


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また、平時には、外国の要人を招いてパーティーをすることもありましたので、そういう部屋がある、ということも重要です。 at 03/12 20:53


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それらの条件を満たす軍艦が「旗艦」となるわけですが、大和は大きさといい設備といい、旗艦たる条件を備えていたわけです。 at 03/12 20:53


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☆大和への「就職」方法 〜どうやったら大和乗員になれるのか at 03/12 20:53


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それでは、あなたがもし、戦前あるいは戦中生まれで、「俺も大和に乗って働きたい!」と思ったらどうすればいいのでしょうか。 at 03/12 20:54


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まずは何よりも「日本海軍」に入隊する必要があります。 at 03/12 20:54


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入隊するには二つの道があります。 at 03/12 20:55


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@一つは「兵学校」を始めとする各種学校に入る方法。 at 03/12 20:55


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こちらはエリートコースです。兵学校、あるいは機関学校を卒業すると候補生を経てすぐに「少尉」になります。 at 03/12 20:55


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こちらのコースでの任官は「士官」と呼ばれ、会社で言えば部課長や、社長などの、命
令を出す立場の人になります。よほどの無能でない限り将来の出世は保証されており、現代のキャリア官僚のような立場にありました。
 at 03/12 20:56


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Aもう一つは志願する方法。 at 03/12 20:56


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最低限の適性検査(身体検査、健康調査)と、身辺調査(家族や親戚に犯罪者がいない)
をされた後、それに問題がなければ、入隊試験の受験ができます。
 at 03/12 20:56


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旧日本海軍の入隊試験は、筆記試験と体力測定です。そして試験に合格すれば、入隊
が認められます。
 at 03/12 20:57


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こちらは士官に対して、「兵士」(海軍では水兵)となり、命令を実行する立場の人にな
ります。中卒(程度)採用の短期就労ですが、海兵団という初期訓練を終えてから、実戦部隊に配備されます。
 at 03/12 20:57


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こちらも砲科、水雷科など各種学校を経て、成績が良ければ「下士官(軍曹に相当)」という中間管理職になれます。 at 03/12 20:57


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しかし無能だと徴兵期限の三年でクビです。いわば契約社員と言えるでしょう。 at 03/12 20:58


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海兵団、学校での訓練期間の間に「兵科」を決めます。 at 03/12 20:58


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これは、職場における「部署」のようなもので、部署により訓練内容も違います。 at 03/12 20:58


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海軍における花形部署は砲術科と航海科ですので、多くの人は最初はそこを目指しま
す。しかし、全員はその部署にいけませんので、成績や技能適性などを見られて、「お
前は向いていない」(不適格)ということになれば、その他の科に移ることになります。
 at 03/12 20:59


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次に、「大和に配属される」ということが必要なのですが、残念ながらこれは「運」です。
その点は今日の大企業と同じです。
 at 03/12 20:59


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ただ、大和の場合は基本的に「エリート艦」だったので、成績が良い方が配属される可
能性が高いです。
 at 03/12 20:59


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当時、大和は「一番艦」と呼ばれていたのですが、その最新鋭戦艦の「一番艦」に乗りたい人は多く、軍人や兵が集まると「あいつはお声がかかったらしい」という話題で持ちきりだったそうです。 at 03/12 21:00


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しかし、これには意外な落とし穴がありました。士官で、あまりに学校での成績が優秀すぎると、今度は「地上勤務」という悪夢が待っています。つまり、参謀などの司令部(軍令部)要員にされてしまうと、船に乗れなくなってしまうわけです。 at 03/12 21:00


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海軍に入って陸上勤務とは、気の毒としかいいようがありませんが、司令部要員には優秀な人を集めようという方針でしたので、これは仕方ないことでした。 at 03/12 21:01


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余談になりますが、旧日本海軍は外国の海軍と違って、「悪い病気」を持っていました。「貴族体質」のなれの果て、と言うと聞こえはいいのですが、現場の地位は低く見られていました。むしろ地上勤務の方が出世は早かったのです。 at 03/12 21:01


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艦隊勤務というのは、やはり海軍軍人としては華やかな活躍の場所が与えられますし、外国では現場に優秀な人を任官させるのが普通です。軍人は戦争が仕事なのですから、そうするのが勝つためには最も良いことです。 at 03/12 21:02


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それに対して日本は逆で、優秀な人は日本内地で勤務させ、二番目や三番目の人を艦隊勤務にさせるという不思議なことをやっていました。この悪癖は日本海軍が消滅するまで続きます。 at 03/12 21:02


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つまり、軍令部でどんなに優秀な人でも、若い頃に艦隊勤務を経験していないため、実戦も知らないし、キツいことも経験しないので、現場がどんなところかよくわからな
いのです。
 at 03/12 21:03


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その悪影響は随所に現れました。最も顕著なのは「司令部が理論だけの頭でっかちな
作戦を立ててしまう」ということでしょう。彼らは「計算上はこの艦隊はここまで移動できる『はず』だから、さあ行ってこい」と作戦を立てる。
 at 03/12 21:03


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もちろん、戦争は理論通りには進みません。現場からすると、司令部の作戦は全く机上の空論で、「お前一度でも艦隊勤務をしてみろ」と悪態の一つもつきたくなるようなものばかりでした。 at 03/12 21:04


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軍令部と現場の連合艦隊は日本海軍の消滅まで仲が悪く、軍内部で潰し合うという、
戦争にとって全く役に立たないことに労力を費やしていました。
 at 03/12 21:05


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話を戻しますと、軍人になるのは誰でもなれるのですが、大和に配属されるかどうか
は、結局のところ「運」です。今日でも希望の企業に入れるかどうかは「運」の要素も極めて大きいので、それは昔も今も変わらないようです。
 at 03/12 21:06


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★ありがとうございました。明日も夜8時30分から開始いたします。よろしくお願いいたします!★ at 03/12 21:07


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★『戦艦大和3000人の仕事』はただいまAmazon で予約受付中です! http://bit.ly/cRZkLv at 03/12 21:19

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2010年03月14日

2010年03月13日の朗読

yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
☆「大和ホテル」と「武蔵旅館」 at 03/13 20:29


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大和は世界的に見ても、「戦艦」というカテゴリーの中で最も新しい艦でした。 at 03/13 20:30


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当時、大和を他の戦艦と比べると、建造された時期に十数年の開きがあります。その
間、外国は大型戦艦を作っていないので、それだけ大和は最新鋭だったのです。その十数年の間に広がった新しい技術や設計者の希望、現場の希望が随所に取り入れられています。
 at 03/13 20:30


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
大和は、関係者の願望(妄想)が全部詰まった戦艦と言っていいでしょう。 at 03/13 20:30


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大和には「大和ホテル」というあだ名があります。それは居住性の良さや待遇の良さか
らそのようなあだ名をつけられたのですが、「大和ホテル」にふさわしく、その待遇の良
さは他の軍艦からは抜きんでてよかったようです。
 at 03/13 20:31


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まず、厨房施設が最新だったので、食事が良かった。アイスクリームやラムネなども船内に製造設備があり、作ることができたのです。 at 03/13 20:31


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次に、軍艦として大きい船なので、設備が良かったということも挙げられます。大きい船体を持っていれば、スペースがたくさんあるので、設備をいろいろ搭載できます。それまでの艦だと、一般兵員はハンモック(釣り床)を使って寝ていました。 at 03/13 20:32


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居住スペースが狭いので、それしか選択肢がなかったわけです。 at 03/13 20:32


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しかし、大和の場合は居住性が良く、一般兵員でもベッドで寝ることができました。他の戦艦では一人あたり畳一畳分くらいの居住スペースしかなかったのですが、大和では畳二畳分くらいになりました。 at 03/13 20:33


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いわば「シングルルーム」だったのが「ダブルルーム」になったわけですから、これはすごいことです。 at 03/13 20:33


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さらに、大きいエンジンで発電するので、電力が豊富にありました。やはりこれは大きい要素です。一説には「現在使われている軍艦で最も大きいクラスのものよりも、大和は潤沢に電気が使えた」と言われています。大和は、現代の護衛艦よりも電力はあったのです。 at 03/13 20:33


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それもそのはず、大和は発電機(ターボ発電機)を四機、予備の発電機(ディーゼル発
電機)を四機搭載していましたから、電気が豊富にあったのです。その電気量はなんと
四八〇〇キロワット。現代の一般家庭約一六〇〇世帯の最大電気消費量に匹敵します。
 at 03/13 20:34


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電力が豊富にあるということは、電気を使う設備をいろいろ搭載できるということです。例えば、当時普通の戦艦で「クーラー」があったのは、弾薬庫だけでした。 at 03/13 20:34


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あたりまえのことですが、弾薬を常温で保存しておくと爆発する危険が高いわけです(実際にそういう悲しい最期を迎えた軍艦もたくさんあります)。 at 03/13 20:35


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しかし、大和では弾薬庫ばかりでなく、各部屋にクーラーの冷気を行き渡らせることができました。 at 03/13 20:35


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現代の私たちはあたりまえのように自宅にクーラーはありますが、戦中の当時、一般家庭にはクーラーどころかラジオもないような時代です。いかに大和が最新技術をふんだんにつかっていたか、これだけでもわかります。 at 03/13 20:35


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ちなみに、大和は「大和ホテル」というあだ名でしたが、同型艦である戦艦武蔵には「武蔵旅館」というあだ名がつけられていました。武蔵は大和よりもさらに新しいので、さらに設備が良くなっています。 at 03/13 20:36


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また、「大和ホテル」という名前には、設備が良いという意味だけではなく、「設備が良いばかりでちっとも前線に出ない」という揶揄も含まれていました(どちらかというと、揶揄のほうが主だったようです)。 at 03/13 20:37


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「大和ホテル」の語源は、実際に満州にあった「ヤマトホテル」をもじってつけられています。 at 03/13 20:37


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満州に開拓移民した人たちは必死の思いで凍る土を耕しているのに、お遊び気分で行った偉い人たちは高級なヤマトホテルに泊まって、いい食事を食べて遊んでいた、ということにおそらくひっかけているのでしょう。 at 03/13 20:37


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
武蔵のほうも、「武蔵屋旅館」という高級旅館がありましたので、それにひっかけてつけられたあだ名だと思われます。 at 03/13 20:38


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
☆一般的な兵士の生活 at 03/13 20:38


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
一般的な兵士の一日はとても単純です。 at 03/13 20:39


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
起床、清掃、食事、訓練、清掃、食事、訓練、清掃、食事、就寝。これが一日のすべてです。 at 03/13 20:39


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清掃時には、自分の持ち場はもちろん、自分の寝台、甲板、通路、トイレなどのパブリックスペースも念入りに掃除しました。 at 03/13 20:40


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潮風が吹く海上では、金属はすぐに錆びたり、湿気のためにカビが生えたりします。いざ戦闘となった場合、銃が錆びていて動きませんでした、では困ります。なにしろ乗員全員の命に関わりますから。ですから比喩でなく本当に「ぴかぴかに」掃除したそうです。 at 03/13 20:40


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一般の兵の場合、寝室(居住区)は中甲板以上の比較的居住性の良いところにあり、その他に、持ち場の近く(あるいは居住区の近く)に科ごとの控え室がありました。 at 03/13 20:41


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寝るときはベッド、あるいはハンモック(吊り床)で寝ます。海軍は伝統的に寝るときにハンモックを用いましたが、大和はスペースが広いので、階級や状況によってベッドも使えました。 at 03/13 20:42


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海軍においては何事も「競争」が重視されます。日常の動作ひとつとってもそれは例外
ではなく、起床してすぐ、ハンモックをしまい、寝台を整えることを「吊り床訓練」と呼び、各班ごとに競争させました。
 at 03/13 20:42


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シーツをたたむことひとつとっても、「折り目でヒゲが剃れるほどきちんと畳め」と指導されました。そして、その競争で負けた班や兵員には体罰が待っています。現代企業ではありえないほどの厳しい「教育」でした。 at 03/13 20:43


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しかし、このような教育も意味なく行っていたわけではありません。海上ではいつ、どこで敵が襲ってくるかわかりません。「寝ていて反撃が遅れました」では乗員全員の命が危なくなります。何事もてきぱきと行動すること、海軍ではこれが徹底されていました。 at 03/13 20:43


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★第二章 大和3000人の頂点、艦長の仕事 at 03/13 20:44


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☆「艦長」とは、どういう仕事をする人なのか at 03/13 20:45


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「艦長」は、大和乗員三〇〇〇人の頂点に立つ人です。 at 03/13 20:45


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その役目を一言で言えば、「乗員を統率する」というものです。詳しく言えば、大和の中には士官が六二人いたのですが、その士官を統率するのが仕事です。下士官や兵を直接統率することはありません(もちろん、間接的にはすべての乗員を統率しているわけですが) at 03/13 20:46


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兵は艦長は偉い、ということは知っていますが、艦長と一般の兵が接触を持つ、ということはまずありません。 at 03/13 20:46


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現代の自衛隊でも同じなのですが、旧海軍の艦長というのは独特の取り巻きを持って
います。艦長の周りには常にたくさんの人がいて、知らない人から見ても「あの人だかりは艦長に違いない」ということがわかります。
 at 03/13 20:47


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
現代でも会社の偉い人のまわりには人がいっぱいいますが、昔も今もそれは変わりありません。 at 03/13 20:47


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艦長が一人で艦内を歩くということはなく、艦長の行くところはすべて従兵などがぞろぞろと金魚のフンのように付いてまわります。そういうところを兵が見れば、輪の中心にいる人の階級章を確認して「この人が艦長なんだな」と知ることができるのです。 at 03/13 20:47


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具体的な艦長の仕事には、「航海のプラン決定」「戦闘指揮」「操艦」「艦長臨検」などがあ
ります。
 at 03/13 20:48



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艦長は、出港してから帰港するまでの大まかなプランを決めます。航海科という部署が詳細な航海プランを作りますが、最終決定するのは艦長です。 at 03/13 20:49



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また、軍艦の艦長にとって最も重要なのは「戦闘指揮」です。他のすべての乗員は「艦
長がいかに正確で強い戦闘を行うか」を補佐する役目でしかない、と言っても過言ではありません。
 at 03/13 20:50


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例えば艦長には、戦闘状態になったときに、艦を右に向けるか、左に向けるか、また、
どこを突破するのか、どれを攻撃するのか、という、艦の大ざっぱな動きを指示する義
務があります。
 at 03/13 20:50


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レイテ海戦は、そのわかりやすい例です。レイテ海戦では、出撃時には隊列を組んで
進んでいましたが、アメリカ軍航空部隊の襲撃を受けて、艦が個別に襲われました。そ
のような混戦になると、全艦隊に指示を出すことはできなくなります。
 at 03/13 20:51


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その場合は「個別に対応せよ」ということになります。それぞれの艦が敵に対して、どちらに回頭しようとか、どのタイミングで反撃するなど、その指示は艦長がすることになります。 at 03/13 20:52


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
つまり、艦長はその艦(この場合は大和)の最終的判断を下す頭脳なのです。「この艦
をどう戦わせ、どう生き延びるか」決断をする立場を与えられているのが、艦長という
職位です。実際に戦闘になった時には、周囲の人間が悠長に意見を言っている場合ではなく、艦長がすべてを決めます。
 at 03/13 20:52


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ゆえに「艦長の能力の善し悪し」というのはその艦の強さだけではなく、乗員の生死にまで影響することになります。 at 03/13 20:53


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仮に、「艦を戦わせ、生き延びる能力」がない人が艦長になっていたりすると、その艦
も乗員も気の毒なことになります。実は、艦長は階級によって任命されるので、そうい
う事態もありえました。そういう艦長を乗員は信頼できるでしょうか。できません。
 at 03/13 20:53


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乗員だって海の男ですから、艦長の技量などすぐにわかります。大和ではありませんが、無能な艦長がタコ殴りにされて海に放り出された、という話は実際にあります。 at 03/13 20:54


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それだけ、艦長というのは能力が大事な役職なのです。 at 03/13 20:54



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艦長の役目には、他に「操艦」(操縦)もあります。操艦の責任は、艦長にありますので、「艦がふらついているからなんとかしろ」と責任を操舵手などに押しつけることはできません。艦の挙動が良くないときは、それは「艦長の操艦が悪い」と言われるわけです。 at 03/13 20:56


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つまり、操艦が下手な艦長が着任すると、その艦の運命は決まったも同然ということです。 at 03/13 20:57


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ちなみに、艦長が寝ているときは、当直士官が操艦を担当します。もしその時に異変
が起こったら、直ちに艦長は起こされ、操艦任務にあたります。艦隊勤務は偉い人でも
楽ではありません。
 at 03/13 20:57



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また、艦長の仕事には「艦長臨検」というものがあります(これはやらない艦長も多かったようです)。これは「艦内を見て歩く」というそれだけのことです。それでどこにどんな人が配属されているかなどを知るわけです。 at 03/13 20:59


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ただ、ほとんどの艦長は、臨検は副長に任せて、下から上がってきた報告で判断しました。 at 03/13 20:59


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実は、艦長といっても艦内のすべてのことを知っているわけではありません。五代目
艦長有賀幸作のように、水雷の専門家には砲のことはわからないわけです。それなら砲術長の話を聞いて、その情報で判断するほうがいい場合もあります。
 at 03/13 21:00


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実際には、直接艦を掌握しているのは副長なので、艦長は戦闘の時に強ければよろしい、ということだったようです。 at 03/13 21:01


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
★ありがとうございました!明日も夜8時30分から始めます。よろしくお願いいたします。★ at 03/13 21:03


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2010年03月15日

2010年03月14日の朗読

yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
☆どうしたら艦長になれるのか at 03/14 20:29


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
さてそれでは、「どうすれば艦長になれるか」といいますと、実は「階級がすべて」なの
です。
 at 03/14 20:30


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
つまり、軍艦の艦種には、戦艦、航空母艦(空母)、巡洋艦などがありますが、その艦
種ごとに艦長の階級は決まっていました。大和のような軍艦の場合は「大佐」が艦長にな
りました。
 at 03/14 20:30


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つまり、軍艦に配属される前には中佐だった人も、軍艦の艦長に転属する辞
令がおりると、同日付けで階級が上がって大佐になるわけです
 at 03/14 20:30


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
このように、「階級と艦種の組み合わせ」というのは絶対でした。例えば、旧日本海軍
屈指の操艦の名手と言われた大和四代目艦長森下信衛は、階級が少将に上がったために
大和艦長を辞めることになります。どんなに操艦がたくみでも、少将では戦艦の艦長に
はなれないのです
 at 03/14 20:31


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
そして、階級が上がって艦長ではなく、司令官や参謀長になった場合、現場に口を出
せなくなります。例えて言うなら、出版社で編集長だった人が、編集局長になると、現
場に直接意見が言いにくくなるのと似ています。
 at 03/14 20:31


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現場にいれば優秀な人材でも、階級が
上がると現場にいられなくなるのです。仮に、参謀長(少将)が艦長(大佐)の操艦を見て
「こいつは下手だな」と思っても、横から口をはさむことはできませんでした。
 at 03/14 20:32


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能力が重要な艦長という仕事なのに、階級によって決められるというのはおかしな話
ですが、それは旧日本海軍の悪癖のひとつです。旧日本海軍は、末期になると、官僚組
織ばかりが肥大化してしまいました
 at 03/14 20:32


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
「Aさんの上にBさんを配置したら、Aさんの面
目が立たない」などという理由で配属が決められることも多かったようです。
 at 03/14 20:32


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
また、「大和」の艦長になるためにはどうしたらいいかと言うと、実はこれといって方
法がなく、やっぱり「運」によるものとしか言いようがありません。希望部署に配属され
るかどうかも運なのです。
 at 03/14 20:32


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
余談になりますが、海軍は「ミスがない人」が生き残るシステムになっていたので、上
に行くほど無能になる可能性がありました。なにしろ失敗をしていないのですから反省
をする機会もない。そういう人たちは予定外のことが起こった場合、対処できません。
 at 03/14 20:33


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
名将といわれる山本五十六亡き後、連合艦隊の司令長官は何人もいますが、全員大し
たエピソードがありません。みんな「偉いだけ」「失敗していないだけ」で、その人となり
を伝える逸話は残っていません。
 at 03/14 20:33


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
昭和の旧日本海軍の偉い人で山本五十六以外はあまり
よい印象を持たれていないのは、そのあたりが関係しているのでしょう。旧日本海軍で
は、最終的に少将どまりくらいの人のほうが、魅力的な人が多いのです。
 at 03/14 20:33


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
☆大和名艦長、森下信衛と松田千秋 at 03/14 20:34


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大和の場合は、優秀な人が選ばれてきているはずなのですが、本当に「操艦が上手い
艦長」は、大和歴代艦長五人の中でも二人しかいなかった、と言われます。
まず、先ほど挙げた、四代目艦長森下信衛。もう一人は二代目艦長松田千秋
です。
 at 03/14 20:34


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
森下信衛は、大和歴代の艦長の中でもナンバーワンの評価を受けています。操艦、戦
闘指揮ともに抜きんでて上手かったと言われ、大和歴代艦長だけではなく、全日本海軍
の中でも飛び抜けて上手かったということですから、彼の能力は尋常でないものがあり
ました。
 at 03/14 20:34


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
森下の逸話は多くありますが、その中でも最たるものがシブヤン海海戦の話でしょう。
シブヤン海海戦では「防弾チョッキもつけずに、くわえ煙草のまま屋外の防空指揮所で
指揮をとり(森下はヘビースモーカーでした)、
 at 03/14 20:35


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
同行する「武蔵」が二〇発もの爆弾、魚雷
を受けているのに、「大和」は砲塔に爆弾を一発受けただけ」という記録が残っています。
 at 03/14 20:35


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
条件の差はありましたが、一〇時間にもわたる長時間の戦闘でこれだけの被害ですから、
通常ではちょっと考えられない話です。
 at 03/14 20:36


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
森下がなぜ、そこまで操艦上手だったのか、本当のところはわかりませんが、本人は
「簡単なことだ。相手(急降下爆撃機)が爆弾を切り離した時に転舵すれば絶対に外れる」
と言っています。
 at 03/14 20:36


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
確かに、現代と違って爆弾には誘導装置もなく、切り離した後は単な
る自由落下物になり、「どこに落下する」かは変更することができません。
 at 03/14 20:37


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
急降下爆撃機
は船に当たるように落としているので、切り離した瞬間に転舵すれば、当たらないとい
うのは道理です。
 at 03/14 20:37


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
ただし、これは理論上のことであって、誰にでもできるわけではありません。大事な
のは、敵の攻撃をきちんと把握しているかどうかです。これは艦長ごとに独自の理論や
勘といったものに左右されます。
 at 03/14 20:37


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
「この方向からこういうふうに進入してきた急降下爆撃機の爆弾はここに落ちる」とい
うことが予測できれば、それは回避できますが、予測できなければ爆弾は当たります。
 at 03/14 20:37


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
理屈はわかっていても、誰しもイチローや松井のようにヒットやホームランが打てるわ
けではありません。これも同じことです。
 at 03/14 20:38


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
さらに、森下の場合は人望もありました。先のシブヤン海での一件も、「あれは俺の
腕がよかったからではない。対空機銃兵の腕が良かったから助かったんだ」と言って、
自分で手柄を独り占めしようとはしませんでした。
 at 03/14 20:38


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
また、森下は部門のトップや部下た
ちに酒を持っていき、直に話をするということもしていました。
 at 03/14 20:38


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そういう艦長であれば、乗員の人望が集まるのも当然です。トップに人望があれば、
組織はうまく機能する、というのはどんな職場でも同じです。
 at 03/14 20:39


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
松田千秋は、「急降下爆撃機に対する艦船の回避術を完成した人」と言われています。
敵の急降下爆撃機の進入角度を見て「ある角度」を取った時点で、艦に回避運動をさせる。
 at 03/14 20:39


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
そうすると、それから急降下爆撃機が絶妙のタイミングで爆弾を落としてももう当たらな
いわけです。その避け方を確立した人が松田千秋です。
 at 03/14 20:39


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
残りの艦長三人も、上手くはありませんが、「ヘボ」というわけでもありません。実は、
大和が実戦に出ない時期に艦長だったために、「評価できない」というのが本当のところ
です。
 at 03/14 20:40


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
先に挙げた森下信衛と松田千秋については、元々の能力も高い上に、大和が実戦
に出た時の艦長だったので、その能力を遺憾なく発揮できる場所が与えられ、「名艦長」
と言われるようになったわけです。
 at 03/14 20:40


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
余談になりますが、最初の艦長は「艤装委員長」と呼ばれ、いわゆる普通の「艦長」とは
違います(そのため、この本では歴代艦長には入れていません)。
 at 03/14 20:40


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
大和に限らず軍艦というものは、進水した段階では艦上はまっさらで何もありません。
あるのは船体だけです。そこで、「艤装委員長」の仕事はその「のっぺらぼうの戦艦」に砲
や艦上構造物を作る指揮をすることです。
 at 03/14 20:41


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
しかし、艤装委員長は設計のことだけをわか
っていれば良いわけではなく、船も動かせるちゃんとした艦長経験者でなければなりま
せんでした。
 at 03/14 20:41


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
艤装委員長は通常、初代艦長になります。なぜなら、軍艦を作る際には、いろいろ失
敗もあるわけです。それで、その欠点を一番理解しているのは艤装委員長ですので、初
代艦長は艤装委員長がなるのが最も合理的なのです。
 at 03/14 20:41


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
ただし、大和では、艤装委員長は
最初の艦長にはなっていません。
 at 03/14 20:42


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
☆大和最期の艦長、有賀幸作 at 03/14 20:42


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大和最期の艦長は、五代目有賀幸作大佐です。 at 03/14 20:42


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実は、有賀幸作は、駆逐艦隊司令などを歴任した、小型艦の操艦に長けた人でした。
つまり、大型の船である戦艦の操艦は大和が生まれて初めてだったのです。
 at 03/14 20:43


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そういうこ
とから、沖縄特攻(菊水作戦)の際には、航海長や航海士と意見の相違から、空襲中であ
るにもかかわらず大喧嘩をしていた、という話も残っています。
 at 03/14 20:43


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しかし、有賀が操艦下手かというとそうでもなく、あれだけの大部隊の空襲、のべ飛
行機三〇〇機からの攻撃を受けたにもかかわらず、わずか一〇発の命中弾で済んでいる
ところを見ると、充分に艦長としての能力はあったのではないか、と考えられます。
 at 03/14 20:44


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かし、結果としては沈没させてしまったので、どうしても悪い評価がつけられてしまう
のが気の毒なところです。
 at 03/14 20:44


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有賀幸作は大和艦長就任後すぐに沖縄特攻に出撃しているので、実は演習をする時間も充分にはありませんでした。 at 03/14 20:45


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時間的問題もありましたが、その頃は太平洋戦争も末期
になっていたので、重油も充分でないため、演習のために燃料を使うのを惜しむ、そし
て演習ができずに錬度(技量)が落ちる、という悪循環に陥っていました。
 at 03/14 20:45


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そのため、ず
っと出撃せずにいたので、兵の能力も志気も落ちる一方でした。
 at 03/14 20:45


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沖縄特攻に出撃した際、大和が最初にしたことは「演習」だった、というのは有名な話
です。
 at 03/14 20:46


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☆もし、ヘボ艦長が配属されてきたら at 03/14 20:46


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それでは、大和に、もし「ヘボ艦長」が配属されてきたらどのようなことになるのでし
ょうか。
 at 03/14 20:47


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配属直後は、噂でしかその艦長の技量はわかりません。しかし、演習を実際にやって
みれば、艦長の善し悪しはすぐに乗員に伝わります。
 at 03/14 20:47


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優秀ならそれで問題はないのですが、もし「この艦長はヤバい」と乗員が感じてしまっ
たら、志気はみるみる下がっていきます。それも、普通の会社と同じです。ヘボ上司が来
れば、その課の志気はみるみる下がるでしょう。
 at 03/14 20:48


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しかし、これは長所でもあり短所でもあるのですが、旧日本海軍の場合、伝統的に一
年半から二年で艦長は替わるので、仮にヘボ艦長が来ても、乗員は「こいつの任期の間
に大変なことがなければいいや」というくらいにしか考えていなかったようです。
 at 03/14 20:48


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
です
から、志気も落ちますが、兵の錬度も下がっていきます。手抜きをするようになるわけ
です。
 at 03/14 20:48


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
しかし、海軍の伝統として、個人の能力はあまり重視されません。基本的に団体の能
力を問われます。ですから、艦長が上手く人心を掌握できていなくても、操舵が上手け
ればそれをカバーできます。そういう艦長には人心掌握が巧みな副長をつければよいわ
けです。
 at 03/14 20:49


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
つまり、何人かの頭脳集団で指揮を執るので、全体として合格点であれば問題
にはなりませんでした。もちろん、艦長が優秀であるに越したことはありませんが。
 at 03/14 20:49


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その逆の例では、南雲忠一が挙げられます。南雲は大和の艦長ではありませんが、水
雷戦術の名手で、水雷戦隊の指揮では定評のあった人物です。つまり、南雲は決して「ヘ
ボ艦長」などではありません。
 at 03/14 20:49


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
しかし、昇格して艦隊司令長官になると、全然さえない司令官になってしまいました。
南雲はミッドウェー海戦の指揮官として出撃しますが、そこで空母四隻を沈められると
いう歴史的大敗を喫してしまいます。
 at 03/14 20:50


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
このように、他の役職では優秀でも、艦隊司令官
として優秀かどうかは別、ということもあるようです。
 at 03/14 20:50


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
特に海軍は「階級がすべて」であったため、艦長の適性が高い人でも、昇格すると艦長ではなく司令官や参謀にしていました。そのため、適材適所とはいえない配属であった
ことも多かったようです。
 at 03/14 20:51


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
先に挙げた南雲忠一にしても、飛行機に関して素人であった
にもかかわらず、空母機動部隊の司令長官に任命されていたので、ミッドウェーの敗戦
も一概に彼の能力のせいばかりとは言えない面もあるのです。
 at 03/14 20:51


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
やはり、適材適所というのは、組織を生かすためには昔も今も必要なことであるよう
です。
 at 03/14 20:51


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
☆「副長」という仕事 at 03/14 20:52


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
仮に、戦闘中、艦長が死んでしまった場合は誰が艦の指揮をとるのでしょうか? 普
通の会社では縁起でもない話なので、社長や上司が死んだ場合のことはあまり問題には
されませんが、大和は戦艦です。
 at 03/14 20:52


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
戦闘時にはいつ何時、艦長が負傷・死傷するかわから
ないのです。当然、そういった事態は想定されていました。
 at 03/14 20:53


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
そこで登場するのが「副長」という役職です。 at 03/14 20:53


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
艦長が負傷・死傷した場合は、副長が指揮をとります。戦闘時には副長は艦橋の下に
ある「司令室」にいます。ここは窓が少ししかなく、大変安全な場所で、四〇センチ砲の
直撃を受けてもびくともしないくらいしっかりした作りです。
 at 03/14 20:53


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
そこにも舵輪があって、そこでも操艦ができるようになっています。 at 03/14 20:54


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
これは、日清戦争の黄海海戦のときの事故が教訓として生かされていて、要人全員が
同じ場所にかたまっていると、砲弾の直撃を受けた場合、全員が死んでしまったり負傷
したりするので、分散しているようになったのです。
 at 03/14 20:54


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
艦長は艦に関するすべての責任を負う立場にあります。 at 03/14 20:54


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
それに対して、副長の役割は、いわば「艦のメンテナンス責任者」です。大和におい
ては単なる「艦長の控え」ではなく、大変な激務を伴う役職でした。
 at 03/14 20:55


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
副長は、艦の状態、兵員の状態を把握して、戦闘に入る際には最良の状態で艦を艦長
に託します。特にハード面での艦の機能維持は副長の一番大事な仕事でした。
 at 03/14 20:55


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
また、戦闘中も、艦の状態把握は副長の責任です。司令室で艦の状態を把握し、被害
を受けた場合は状況を艦長に報告します。
 at 03/14 20:55


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
つまり、艦長が戦闘に集中できるよう、それ以外の雑務をすべて引き受けるのが副長
です。いわば、すごく忙しい秘書官、と言えるでしょう。艦長よりも忙しく、能力が必
要とされる職務であると言えます。
 at 03/14 20:56


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
もし、副長がヘボであった場合……考えたくもない事態になることは間違いないでし
ょう。
 at 03/14 20:56


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
★第三章 戦艦大和の動かし方 at 03/14 20:56



yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
大和は、港につながれているときでも、中で人が活動しているため、電気やその他の
力を得るために補助動力が動いています。補助用のディーゼルエンジンが三機あり、そ
のうちの一機は常に動いています。
 at 03/14 20:57


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
そうしないと、艦内の電気はつかずに真っ暗でクー
ラーも止まってしまい、弾薬庫内の室温が上がって弾薬が爆発してしまいます。弾薬庫
がある以上、クーラーを止めることはできません。そのため、常時艦内には乗員がいて、
電気を供給しています。
 at 03/14 20:57


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
それでは、「出港」するときはどうするのでしょうか。 at 03/14 20:58


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
仮に、今、出港命令が下ったとしましょう。 at 03/14 20:58


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
そうしたらまず、機関員はメインのボイラーに火を入れます。ボイラーは水蒸気を作
り、タービンを回して電気を作ります。
 at 03/14 20:58


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
この電気は艦内の電灯やクーラーのほか、主砲
を動かしたり、砲弾を持ち上げたりと様々な活動に使われます。大和の艦内に火力発電
所があるようなものです。また、ボイラーから得た動力でスクリューを回し始めます。
 at 03/14 20:59


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
しかし、現代の車やバイクのようにエンジンを始動してすぐ出発、というわけにはい
きません。ボイラーに火を入れてから、出港できる状態になるまでには、一時間から二
時間かかります。基本的に出港時には、メインボイラーは四つすべて稼働させました。
 at 03/14 20:59



yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
通常は「一〇〇〇時に出港する」と、事前に指示しておいて、各セクションの準備(錨
やボイラー、舵取り機械など)が整うのを待ちます
 at 03/14 21:00


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
出港となると、出港ラッパが吹かれ、大和では艦内放送がかかり、艦長あるいは副長
が出港の操艦指示を出します。
 at 03/14 21:00


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
メインボイラーを四つすべて、低出力で稼働させてスクリューを回します。 at 03/14 21:01


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
大和が動き出しました。 at 03/14 21:01


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
速度を上げるときには、プロペラの回転数を上げる(ギアを上げる)ことと、ボイラー
の出力を上げること、両方を同時に行います。
 at 03/14 21:01


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
大和のスピードが上がってきました。 at 03/14 21:02


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
大和は最大スピード時速二七ノット(およそ五〇キロ)と言われています。スピードだ
けで言うと、当時の船としては、遅くもなければ速くもない、という程度です。例えば
空母は当時でも例外なく三〇ノットで航行できました。
 at 03/14 21:02


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
ちなみに現代のイージス艦は三
一、二ノットです。
 at 03/14 21:02


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
★ありがとうございました! 明日も午後8時30分から始めます。よろしくお願いいたします。★ at 03/14 21:04


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
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2010年03月16日

2010年03月15日の朗読


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
次に、大和を操縦してみましょう。 at 03/15 20:30


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
大和の進路を決める権限を持つのは艦長です。つまり、大和を右に左に自分の思うま
ま動かしたければ、艦長になるしかありません。
 at 03/15 20:30


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
さて、艦長が「右に行きたい」という時はどうするのでしょうか。 at 03/15 20:30


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
その時は、艦長自ら「おもかーじ」(面舵)と言います。 at 03/15 20:31


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
それを聞いた副長は、伝声管
に向かって「おもかーじ」と復唱します。
 at 03/15 20:31


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
艦長の居場所である第一艦橋には舵はついていません。副長の指示は伝声管を伝わっ
て、下のフロアの操舵室に届き、それを聞いた航海長もしくは航海士が「おもかーじ」と
復唱しながら舵を右に切ります。
 at 03/15 20:31


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
右に進路を変えるだけでも、三人の人が動くわけです。大きな船は大変です。 at 03/15 20:31


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
先ほど右に舵を切りました。次、元に戻すには、やはり艦長が「もどせー」と言います。
次に副長が伝声管に「もどせー」と言います。それを聞いた航海長は「もどしまーす」と言
いながら舵を中央に戻すわけです。
 at 03/15 20:32


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
大和の進路はすべて記録されます。そのため、羅針盤艦橋には海図を広げて定規をあ
てて記録する係(航海員)がいます。
 at 03/15 20:32


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
大和には、自動ログ測定装置(いつどのくらい舵を
切って、どのように進んだかを記録する装置)がありましたが、壊れやすい機器でした
ので、結局は他の船と同じく、人の手で進路は記録しました。
 at 03/15 20:32


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
さて、いざ戦闘という段階でも操縦方法は変わりません。ただし、戦闘時は艦長が直
接、操舵室につながる伝声管に指示を伝えます。
 at 03/15 20:33


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
しかし「おもかーじ」「おもかーじ」とやっていると、指示を出してから実際に転舵する
まで、タイムラグが発生します。また、大和の舵は切ってから実際に効き始めるまでに
約三〇秒のタイムラグがありましたので、それも考慮に入れなければなりませんでした。
 at 03/15 20:33


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
そのため艦長はそのタイムラグも考慮に入れて転舵指示を出します。指示のタイミング
が早くても遅くてもいけないのです。
 at 03/15 20:33


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
その感覚をつかむために、日頃、非戦闘時でも航海訓練をします。しかし、燃料が潤
沢でないと訓練もできないので
、開戦当初の艦長はともかく、終戦間際、重油が足りな
くなってからの艦長(特に大和最期の艦長)はうまく操縦できなかったのも仕方がない、
と言えます。
 at 03/15 20:34


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
戦闘中、本当に忙しくなってくると、「おもかーじ」「もどせー」と悠長にやってはいら
れないので、「進路一三五(度)!」と角度で言うようになり、航海士もそれに合わせて
進路を取ります。
 at 03/15 20:34


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
航海士の前には羅針盤がありますので、それを見ながら舵を切るわけです。 at 03/15 20:34


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
ちなみに、船の舵輪は車のハンドルと同じで、傾けた程度では舵は動かず、ぐるぐる
と回して舵を動かします。実際には車の運転と同じく、「このくらい回せばこのぐらい
曲がる」というのは操舵士(航海士)は感覚的にわかっていて、羅針盤を見ることなく転
舵していたようです。
 at 03/15 20:35


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
戦闘中には転舵は頻繁に行われ、レイテ沖海戦の際、艦長森下信衛の頻繁な進路変更
に信号員が記録しきれず、「回避運動適宜」と記録したという話が残っています。
 at 03/15 20:35


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
★第四章 大和で最も華麗なる職場「主砲」 at 03/15 20:36


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
☆大和主砲とは、どのようにすごいのか at 03/15 20:36


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
大和に限らず、「主砲」は戦艦の花形部署の一つです。そして、大和は世界最高の主
砲を持っていたため、いわゆる「砲術屋」には羨望の的でした。
 at 03/15 20:36


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
戦後、当時のアメリカ海軍建造部が「この主砲を撃つことができ、かつ戦艦として航
行可能であるという戦艦は、アメリカでは建造不可能」という、一致した回答を出して
います。つまり、大和の主砲の技術と設計は、世界でもトップクラスであったと言って
間違いありません。
 at 03/15 20:36


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
大和の最も大きな特徴である「主砲」。けれど、それのどこがどのようにすごいのでし
ょうか。
 at 03/15 20:37



yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
まず、何よりも大和の主砲は「大きい」ことが上げられます。口径は世界最大の四六
センチ。口径が大きければそれだけ大きな弾を使うことができ、その威力も世界最強で
した。
 at 03/15 20:37


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
ちなみに、今日の自衛隊でも、艦砲射撃の命中率はたいへん低いです。一〇%を超え
れば「いい命中率ですねえ」ということになります。
 at 03/15 20:38


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
日露戦争の日本海海戦では近距離で撃ち合っていましたが、太平洋戦争のように三〇
〇〇〇メートルの間を撃ち合うようになると、弾がなかなか当たりません。ゆえに、な
かなか当たらない以上、威力を強くして「ちょっとかすっただけでも致命傷になる」く
らいにしておきたい。
 at 03/15 20:38


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
そしてどんどん砲が強力になっていったわけです。砲を強力にす
るためには、弾は大きいに越したことはありません。また、弾が大きければ弾頭に積む
炸薬(火薬)を多くできますので、より威力が増します。世界最大最強の大和主砲にか
けられた期待というのは、「一発必殺」の威力だったわけです。
 at 03/15 20:38


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
こと砲については、「大きいことはいいこと」なのです。 at 03/15 20:39


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
大砲のしくみというのは結局「より遠くの敵により大質量の弾をぶつける」ということ
につきますので、大きなものになればなるほど、その威力は大きく、また戦略的価値も
出てくるのです。
 at 03/15 20:39



yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
次に、砲が大きいことによって、射程距離も長くなりました。当時の標準の戦艦砲の
射程距離はおよそ三八〇〇〇メートルのところ、大和の射程距離は四二〇〇〇メートル
でした。例えば東京湾から撃つと、東京都を横断して山梨県境まで弾は飛ぶわけです。
すさまじいほどの威力です。
 at 03/15 20:39


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
射程距離が長ければ、敵艦が撃ってこないうちに攻撃を始めることができますし、相手が「撃ってこないだろう」と判断して回避運動をとらないうちに攻撃することができま
す。そうすれば命中率も上がるわけです。
 at 03/15 20:40


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
このように、射程距離は長ければ長いほど、
相手に対して有利に戦闘を進めることができます。
 at 03/15 20:40


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
ちなみに、射程距離の長さは「発射時の火薬の量」と「砲の長さ」によって決まります。
砲が長ければ長いほど、遠くに弾は飛びます。なぜかといいますと、弾が砲の中を進ん
でいる間中、弾は加速するからです。
 at 03/15 20:40


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
つまり、長い砲ですと、長い間加速することがで
きるから、弾は遠くに飛ぶことができる、というわけです。大和の主砲弾の初速はマッ
ハ二ぐらいだったと言われています。
 at 03/15 20:41


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
実際は、大和の砲は、口径に対してはごく標準的な長さに設計されています。。本当
はもっと長くしたかったのですが、艦の復元力(撃ったときに艦が傾き、それが元に戻
る力)に影響が出るので、あまり長くしない方がいいのではないかという判断がされて、
この長さで決定されました
 at 03/15 20:41


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
何しろ、世界で初めての規模の主砲なので、どうなるかわからなかったので、慎重に設
計された、というのが本当のところのようです。
 at 03/15 20:41


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
☆秘密兵器としての「四六センチ主砲」 at 03/15 20:41


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
大和の主砲は、まさに当時世界最強の砲であり、それを持つ大和も世界最強の戦艦で
あったと言って間違いないでしょう。
 at 03/15 20:42


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
大和建造当時、この四六センチ主砲を持った戦艦が日本にあると知ったら、アメリカ、
イギリスも同じような戦艦を建造すると日本海軍は考えていました。しかし、先にも説
明したとおり、現実には大和クラスの戦艦は建造不可能だったのです。
 at 03/15 20:42


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
言い換えれば、もし、太平洋戦争前、日米間が険悪になっていた時期に、日本に大和
があることを知っていたら、アメリカは対日関係で強硬な意見を控えたかもしれません。
 at 03/15 20:42


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
何しろ、核兵器はまだ開発されていませんので、戦艦は今日の「核兵器」と同じ地位、「最
強兵器」かつ「戦略兵器」の地位を与えられていたのです。
 at 03/15 20:43


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
つまり、大和は軍事機密と
して隠すべきでなく、外交手段の一環として「日本にはこんなに強い戦艦があるぞ」と
どんどん見せびらかしていれば、外交面で優位に立てたことは間違いありません。
 at 03/15 20:43


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
。世界
最強の大和は最期まで、せっかくの能力を利用されることもなく、知られることもあり
ませんでした。
 at 03/15 20:43


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また、旧日本海軍の秘密主義は徹底していて、大和の主砲口径を知っているのは海軍
の中でも上層部のごく一部だけでした。
 at 03/15 20:44


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(乗艦時、連合艦隊司令長官である山本五十六が
「主砲を見せろ」と言ったところ、「誰が来ても見せるなと言われております」と追い返さ
れた、という話が残っているくらいです)
 at 03/15 20:44


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
それにより、せっかくの大口径砲が生かせ
ないばかりか、作戦上かなりの支障が生じることになりました。
 at 03/15 20:44


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なにしろ、大和の主力兵器の強さがわからないのですから、作戦がおかしくなるのは当然です。 at 03/15 20:45


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
当時の海軍は組織としてかなり「動脈硬化」を起こしていて、融通の利かない組織にな
っていました。「お役所仕事」ならまだいい方で、海軍上層部、つまり軍令部は「純粋培
養されたエリート」で構成されていましたので、「お役所仕事」よりももっと頭が固かっ
たのです。
 at 03/15 20:45


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
戦後の俗説で「海軍は立派で、陸軍はボンクラ」ということになっていますが、陸軍は
海軍と違って常に前線で戦いを経験し、ゲリラ戦も体験していたので、上層部にも様々
な状況に対応できる人がたくさんいました。
 at 03/15 20:45


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
それに対して、海軍は「海軍休日」といって、大正時代のワシントン軍縮会議
が決定
打となって、それ以来、暇になります。既に持っている軍艦で訓練はやりますが、実際
にはどの国でも、第二次世界大戦まで海軍は戦争を経験していません。
 at 03/15 20:46


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
特に日本の場合
は、極論すれば明治時代の日露戦争時の日本海海戦からまともな艦隊戦をやっていませ
ん。それで、「戦争を知らない海軍軍人」が大量に内部にいることになりました。つまり、
今の海上自衛隊並に、昭和初期の旧海軍軍人は戦争を知らないのです。
 at 03/15 20:46


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
だから、教育上習った戦い方だけで、太平洋戦争に臨んでいます。 at 03/15 20:47


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
例えば、なぜ山本
五十六が戦艦から飛行機に海軍兵器の中心を移してしまおうと思ったかというと、主砲
の命中率についていろいろ想定した結果、一〇%も当たらない、ということがわかり、それなら飛行機であれば一〇〇発一〇〇中だ、という方向に進むことになりました。
 at 03/15 20:47



yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
大和の主砲は一砲塔につき三門ずつ砲がついていて、砲塔は三つありましたので、主
砲は合計九門になります。その九門すべて一斉に発射することを「一斉射」、砲塔三門一
斉に撃つのは「斉射」と呼びます。また、一門だけ撃つ、ということもできました。
 at 03/15 20:48


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
大和が積んでいる主砲の砲弾には限りがありますし(砲塔ひとつにつき三〇〇発、大
和全体で九〇〇発搭載していたと言われています)、意味なく撃っていると砲身の寿命
を縮めることになります。
 at 03/15 20:48


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
ちなみに、大和沈没の際には主砲砲弾が爆発したため、船体がまっぷたつになってい
ます。一発で戦艦をしとめる威力がある砲弾が多数同時に、船内で爆発したのだから大
和といえどもひとたまりもありません。
 at 03/15 20:49


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
その爆煙は二〇〇キロメートル離れた薩摩半島
でも観測できた、という伝説が残っているくらいです。
 at 03/15 20:49


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
一つの砲塔につき、砲員は砲塔内だけでも一八人いました。それだけ主砲の発射は大
がかりな準備が必要なのです。
 at 03/15 20:49


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
砲ごと砲の仰角を変える俯
仰手、尾栓
の開閉要員、装薬装填員、砲弾装填員がそれぞ
れ三名ずつ。さらに、砲塔自体を旋回させる旋回手、砲術長、射手、伝令、測距手、砲
塔長がいます。砲塔の中は狭く、砲員はすし詰め状態でした。
 at 03/15 20:51


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
また、砲塔員だけでなく、弾薬庫、火薬庫の要員もいましたので、大和の世界最強の
砲は、多大なる人力によってバックアップされていたのです
 at 03/15 20:51


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
それでは、主砲発射準備、ということになれば、砲員はどのような手順で準備するの
でしょうか。
 at 03/15 20:52



yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
砲弾ひとつ装填するにしても、徹甲弾
で一・四トン、三式弾(対地攻撃用)で一・二ト
ンですから容易なことではありません。
 at 03/15 20:52


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
当然、砲弾は人力で運ぶことはできません。大和では電動の備え付けクレーンで砲弾
用の水圧ジャッキ(エレベーター)に運んで、いったん砲塔内に持ち上げます。砲塔内で
やはり小型クレーンで砲弾要員が尾栓まで運んで、装填要員が機械式装填機で砲に装填
します。
 at 03/15 20:53


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
A推進薬、装薬の装填 at 03/15 20:53


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
砲弾を飛ばす推進薬は、六〇キロの薬嚢を六つ、合計三六〇キロ使用します。射程距
離が長いので、使う火薬の量も多いのです。
 at 03/15 20:53


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
装填の手順は砲弾と同じで、火薬庫からクレーンで装薬用の水圧ジャッキに運び、砲塔
内では小型クレーンで装薬要員が尾栓まで運びます
。そして装填要員が機械式装填機で薬
室に装填し、尾栓を閉じます。
 at 03/15 20:54


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
これでやっと主砲発射準備完了です。 at 03/15 20:54


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★ありがとうございました!明日も夜8時30分から始めます。よろしくお願いいたします。★ at 03/15 20:56


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2010年03月17日

2010年03月16日の朗読


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それではいよいよ「主砲の撃ち方」です。 at 03/16 20:30


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
@まず、撃つ「目標」を決めます。 at 03/16 20:30


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
目標は、艦長の命令を受けて、砲術長が決定します。艦長はおおざっぱに「あの艦隊
を撃とう」とか「このあたりに撃とう」ということを決め、砲術長は具体的に「あの艦
を撃つ」と決定します。
 at 03/16 20:30


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
A目標が決まれば、精密測量をします。 at 03/16 20:30


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
大和の艦上構造物の一番上には方位盤射撃室があって、その下が計算室になっていま
す。計算室では数人が詰めていて、測量、計算をして主砲制御盤に入力する数値をはじ
き出します。
 at 03/16 20:31


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
その計算室から左右に測距儀
が伸びていて、これを使って目標までの距離
を測ります。
 at 03/16 20:31


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
相手が軍艦であれば、艦の進路、上空の風向き、自艦の位置による重力偏差
などを調
べ、その数値を射撃方位盤に入力します。射程四五〇〇〇メートルで目標に正確に当て
ようとすると、このようにできるだけ精密に測量し、照準する必要があるのです。
 at 03/16 20:31


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
通常はこのように精密測量をして斉射しますが、混戦になってきた場合や、敵との距
離が近くなってくると、測量している時間がなくなりますので、主砲についている測量
装置で簡易測量をして直接照準で撃ちます。主砲も一五メートル測距儀を持っています。
 at 03/16 20:32


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
B測量の結果をもとに、照準します。 at 03/16 20:32


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
計算室員が測量結果などを元にはじき出したデータは、方位盤射撃室に伝えられます。
方位盤射撃室には、四人で覗く「潜望鏡のようなもの」があります。それを覗くと、「カ
メラのファインダー」のように目標が見え、十字の照準もあります。計算室のデータは
それに反映されるわけです。
 at 03/16 20:32


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
四人のうち一人は責任者(通常は砲術長)で、どの艦を狙う、と伝え、いざ主砲発射の
ときには「ブザー」を押す役です。なぜ、主砲発射の際に艦内・艦外にブザーで知らせる
かというと、大和の主砲発射の際に起こる轟音・爆風から乗員を守るためです。
 at 03/16 20:33


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
主砲発射の際には秒速五〇メートルの爆風が吹きます。さらに大和が前進していると
したらその風も加わりますので、かりにそれが秒速二〇メートルとしたら、合わせて主
砲発射時には秒速七〇メートルの風が吹き、人など簡単に吹き飛ばされてしまいます
 at 03/16 20:33


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
そのため、主砲発射は乗員に知らされる必要があるのです。 at 03/16 20:33


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
残りの三人はその「潜望鏡のようなもの」を使って、照準を合わせます。そのうち二人
(測量要員。一人は「横」、一人は「縦」を合わせる)はデータをハンドルで入力し、一人(射
手)は十字を合わせます。主砲砲塔はそれに同調して電動で動きます。
 at 03/16 20:33


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
主砲発射のプロセスはカメラでの撮影に似ています。例えると、「カメラの向き(主砲
の向き、仰角)」「ピント(距離)」「シャッターのタイミング(射手の射撃タイミング)」にあ
たるわけです
 at 03/16 20:34


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
C責任者が主砲発射警告ブザーを鳴らしたら、射手は任意のタイミングで主砲を
発射します。緊張の一瞬です。
 at 03/16 20:34


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
主砲は普通の銃と同じく、引き金を引けば発射されます。引き金一回につき「一つの主砲だけ発射される」にするのか、「三つの主砲すべて斉射する」にするのかは切り替え
ることができます。
 at 03/16 20:35


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
それは、敵や目標の状況に合わせて適宜、ブザーを押す「責任者」が
切り替えることになっています。
 at 03/16 20:35


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ちなみに、引き金を引くときには「発射!」と叫んだりはしません。 at 03/16 20:36


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
発射の瞬間には強い衝撃があり、艦橋にいても濡れ雑巾でひっぱたかれたような衝撃
があるそうです
 at 03/16 20:36


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
これは、砲の仕組みを考えてみれば当然のことで、砲弾は艦を蹴っ飛ばして飛んでい
くわけです。砲は、弾が命中した側と同じだけの衝撃を受け止めているのです。
 at 03/16 20:36


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
また、大和の主砲では、「ドーンドーン」というような、「連射」はできませんが、先に
お話ししたように、約四〇秒あれば、次の砲弾は準備できます。つまり、理論上では四
〇秒に一発の主砲発射は可能です。
 at 03/16 20:37


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
しかし、先にも触れましたが、大和の主砲は「一撃
必殺」を基本理念として設計されていますので、「何発も撃って倒す」というのは理念の
外なのです。
 at 03/16 20:37


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
ちなみに、主砲発射警告ブザーが鳴って、乗員が主砲発射に備えても
12 ※
、主砲がすぐに
発射されなかった、ということはよくあるようです。「ブー」「備えろ!」「………」「あれ?」
という感じですね。
 at 03/16 20:37


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
武蔵はシブヤン海戦において、「ブー」「備えろ!」「………」「あれ?」と乗員が顔を出し
たあたりでドーンと主砲を発射してしまい、大変なことになりました。主砲近くにいた
乗員は即死、機銃の照準も壊れてしまって反撃できない状態になってしまいました
 at 03/16 20:38


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
「そんな危ない武器……」と思われるかもしれませんが、「味方も危ない武器」というの
は核兵器を筆頭に、兵器の歴史では珍しいものではありません。強力な兵器というのは
えてしてそういうものだ、とあきらめましょう。
 at 03/16 20:38



yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
主砲砲弾にはいろいろな種類があります。 at 03/16 20:39


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
当時の日本の戦艦の砲弾には、「九一式徹甲弾」「三式弾」「零式通常弾」「空砲
」がありま
した
 at 03/16 20:40


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
「徹甲弾」は主に鋼鈑で装甲された戦艦の装甲を打ち抜くための砲弾です。鋼鉄の芯を
持って、この芯が装甲を破って爆発します。
 at 03/16 20:41


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
「三式弾」は、わかりやすく言うと「散弾」になります。空中で爆発して多数の弾子を飛
び散らせ、燐などの燃焼剤をまき散らします。これは、人や艦上構造物への被害は甚大
です。対空、対地攻撃用に使用されました。
 at 03/16 20:41


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
「零式弾」は通常の榴弾で、いわゆる私たちの想像する「普通の砲弾」です。爆発によっ
て目標を破壊するのが目的の砲弾です。命中してから爆発するまでの時間調整が可能で、
〇から五五秒まで調整できました。この調整も弾庫要員の重要な作業のひとつです。
 at 03/16 20:41



yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
砲弾装填の際には装薬員に、「強装」にするか、「弱装」にするかという指示があります。
「強装」とは「装薬を最大量使用して砲弾を発射する方法」で、命中した時の破壊力、射
程距離は最大になります。欠点としては、砲身に対する負担が大きく、砲身の寿命を縮
めます。
 at 03/16 20:43


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
「弱装」は「装薬量を少なく装填して撃つ方法」です。射程距離、破壊力は落ちますが、
砲身が受けるダメージは少ないです。
 at 03/16 20:43


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
もちろん事前に、強装にするか、弱装にするか指示はされていますが、暗闇の中で突
如敵と出くわした場合などは、迅速に対応しなければなりません。
 at 03/16 20:44


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
そのような場合や、
変更がある時は、砲員長や、砲塔長の判断を仰ぐ必要があり、装薬員が自分の判断で装
薬量を決めることはできませんでした。
 at 03/16 20:44


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
☆最速で「四〇秒に一回発射」できる at 03/16 20:44


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
先ほど、「大和は四〇秒に一発、主砲を発射することができる」とお話ししました。し
かしそれは「可能である」という技術的な話であって、そのためには主砲砲術員は大忙し
でした。
 at 03/16 20:45


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
「四〇秒に一回発射」するためには、三発の砲弾を四〇秒で装填しなくてはなりません。
砲弾装填員は一分に一発以上の弾を装填し、装薬員も火薬を運びます。ゆれる船の中で
一トン以上もある砲弾を所定の場所に降ろす仕事は非常に神経を使います。
 at 03/16 20:45


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
この一連の仕事を四〇秒サイクルでこなすのは、容易なことではありませんでした。 at 03/16 20:45


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
大和の場合はオートマチック化が進んでいたので、それ以前の戦艦よりははるかに楽
になっていましたが、砲塔員の忙しさたるや尋常ではなかったものと思われます。
 at 03/16 20:46


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
もちろん、それに対応する火薬庫、弾薬庫の担当者も大変だったでしょう。 at 03/16 20:46


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
こちらは砲弾、火薬保護のため冷房が入っていますが、四〇秒に一回、クレーン、ジ
ャッキを操作して砲弾、火薬を運び上げるのは同じです。もし、運び上げるのが遅くな
れば、主砲の発射ができません。こんな時に備えて、砲塔内に一〇発程度の、砲弾、装
薬の予備が置かれていました。
 at 03/16 20:46


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
けれど、四秒の遅れが一〇回続けばその予備もなくなるので、砲撃は中断せざるを得なくなります。 at 03/16 20:47


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
俯仰手(主砲の傾きを調整する役)は、砲弾装填時などは暇そうに思えますが、とんで
もありません。砲弾を装填するためには砲身が水平になっている必要があります。その
砲身の調整はボタンひとつでできるわけではありません。
 at 03/16 20:47


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
すべて、「ハンドルを回して」
仰角を調整するわけです。するとどうなるか。
 at 03/16 20:47


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
大和の場合、主砲は最大四五度の仰角を取れます。この角度で連続射撃を行う場合、
まずハンドルを回して砲身を水平にした後、砲弾、装薬装填を行います。次に尾栓閉鎖
を確認して、再度ハンドルを回して仰角を取ります。発射するとまたハンドルを回して
水平に戻します。
 at 03/16 20:48


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
この一連の動作を四〇秒でやるわけです。ハンドルといっても小さな
ものではありません。自動車のハンドルほどもあり、動かすのに力がいります。かなり
の重労働といっていいでしょう。
 at 03/16 20:48


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
しかも、砲塔内は大変暑いところでした。弾薬庫内は冷房が効いていて快適でしょう
が、主砲砲塔内は発射後、当然ですがとても暑くなります。その中で重労働をしなくて
はならないのです。しかも、早く的確にやらなければなりません。時には熱射病で死亡
する砲術員まで発生しました。
 at 03/16 20:48


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
名誉ある大和主砲砲術員であるということが彼らの支え
だったでしょう。
 at 03/16 20:49


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
幸か不幸か、実戦では「四〇秒に一発主砲を撃つ」ということは一度もないまま、大和
はその生涯を終えました。ただし、演習では、「四〇秒に一発撃つ訓練」は行いましたの
で、主砲砲術員はその能力を持っていたはずです。
 at 03/16 20:49


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
ちなみに、装薬をクレーンで運ぶのは新型艦である大和ならではの事で、それ以前の
艦では人力で装填していました。およそ六〇キロの装薬を人間が担いで砲に詰めるので
す。それに比べれば大和はずっとマシ、ということでしょう。
 at 03/16 20:49


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
☆ユニット式になっていた「主砲」 at 03/16 20:49


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
意外に知られていないことですが、すべての砲には寿命があります。なにしろ中で爆
薬を爆発させて弾を飛び出させ、正確に相手に当てる必要があるのですから、砲身がゆ
がんだらダメですし、かといって爆薬を使わないわけにもいきません。
 at 03/16 20:50


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
極端な例では、
大和ではありませんが、砲身がラッパ型に開いてしまったケースなどもあります。
 at 03/16 20:50


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
それでは、砲の寿命がきたらどうするのか。当然、取り替えなければなりません。 at 03/16 20:50


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
そのため、大和では主砲はすべて「ユニット」になっていて、寿命がきたら丸ごと取り
替えられるように設計されていました
 at 03/16 20:51


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ただし、大和は最期まで、「寿命が来るほど」主砲が発射されることはなかったため、その機構も意味がありませんでした。大和の主砲の寿命は、二〇〇発前後と言われてい
ます。いいかえれば、大和の主砲はそれだけ主砲を撃っていない、ということです。
 at 03/16 20:52


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読

習も含めて、大和は主砲を二〇〇発撃たなかったのです。
 at 03/16 20:52


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
大和が実戦で世界最強の主砲を撃った回数はわずか三回。大変もったいないことです。 at 03/16 20:52


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☆なぜ、大和は主砲を撃たなかったのか at 03/16 20:53


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
なぜ、これほど強力な砲なのに、大和は主砲をあまり撃たなかったのでしょうか。 at 03/16 20:53


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
結局、「機会がなかった」ということにつきるでしょう。 at 03/16 20:54


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「兵器を使う機会」というのは、実は「作る必要がある」のです。 at 03/16 20:54


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
正確に言えば、「大和が主砲を撃つ機会を、旧日本海軍は作る気がなかった」と言えま
す。「大和が主砲を撃つ機会」というのは、「敵艦隊が主砲の射程距離に入った瞬間」とい
うことになるので、海軍首脳部は、そのような状況に大和を持っていくことをしなかっ
たわけです。
 at 03/16 20:54


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
第二次世界大戦中は、戦艦同士がそこまで近づくことはほとんどありませんでした。
忙しいのは空母と巡洋艦
ばかり。このように、大和が建造された頃には飛行機が戦闘の
中心になっていたので、実はアメリカでもどの国でも戦艦砲はあまり撃っていないので
 at 03/16 20:55


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
これは、過渡期にある技術の悲劇的なところです。「大艦巨砲主義」は既に時代遅れに
なっていました
 at 03/16 20:56


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
しかし、それは後世の私たちだからわかることであって、当時は「大
艦巨砲主義」こそ常識で、「最後には艦隊決戦で勝負を決めるのは当然だ」というのは、
世界すべての海軍関係者が思っていました(ただし飛行機乗りを除きます)。
 at 03/16 20:56


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
しかし、考えてはいるのですが、各国とも「艦隊決戦は避ける」傾向にありました。砲
が強力になったため、撃ち合ったらどちらかが確実に沈むようになり「怖くなった」とい
うのが本当のところでしょう。
 at 03/16 20:57


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
ドイツ戦艦ビスマルクのように、強いにもかかわらず、
あからさまに逃げる戦艦もあったくらいです。
 at 03/16 20:57


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
彼らも軍人ですから「死ぬ」のが怖かったわけではないでしょう。おそらく「戦艦とい
う最強兵器を失う」のが怖かったのだと思います。また、死ぬにしても「もっと華やかな
戦場」で死にたいというのは虚栄心の強い軍人のこと、誰でも同じようなことは考えた
でしょう。
 at 03/16 20:57


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
このあたりが人の手によって行われる戦争の人間くさいところです。 at 03/16 20:57


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
これはまだ、戦争が「紛争解決の最終手段である」と真面目に考えられていた時代のお
とぎ話、と今なら言えます。
 at 03/16 20:58


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
☆どうしたら大和主砲砲員になれるのか at 03/16 20:58


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
大和に限らず、「戦艦主砲砲員」というのは、航海士と並んで花形部署でした。それは
世界各国共通して言えることです。
 at 03/16 20:59


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
その中でも大和というのはとびぬけて最新鋭の戦艦でしたので、日本男児で軍人たる
もの、みんな大和主砲砲術員に憧れた、と言ってもいいでしょう。
 at 03/16 20:59


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
それでは、どうしたら大和主砲砲員になれるかというと、それもやはり「運」です。 at 03/16 20:59


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
海軍は徴兵制を取っていなかったので、基本的に志願兵で構成されています。つまり、
ある程度自分の希望を言うことができました。志願の際、あるいは海兵団にいる間に「砲
術科」に行きたい、とアピールします。
 at 03/16 21:00


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
それで、成績優秀であれば、一旦、艦隊配置後「砲
術学校」に入学し、晴れて砲術科員になれます。この「艦隊配置」の際に「大和主砲」に配属
されないと、大和主砲砲員にはなれません。
 at 03/16 21:00


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
仮に、大和に配属されたとしても、成績が悪いと、主砲に配属されても弾庫で弾運び、
火薬運びになります。
 at 03/16 21:01


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
兵学校入隊の、いわゆる士官の場合もほぼ同じです。 at 03/16 21:01


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2010年03月18日

2010年03月17日の朗読

yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
★第五章 戦闘中の大和の仕事 at 03/17 20:29


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
☆「総員配置!」で持ち場につく at 03/17 20:30


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
「総員配置」とは、戦闘の可能性が高くなった場合に下される命令です。 at 03/17 20:30


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
「総員配置」の命令が出ると、乗員は全員、戦闘のための持ち場につきます。看護兵で
あれば医務室に駆けていきますし、操舵員であれば操舵できる部屋(二つありました)に
詰めるわけです。ちなみに、大和内ではいかなる場合でも「歩いての移動」は許されませ
ん。
 at 03/17 20:30


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
すべて、小走りあるいは走っての移動となります。もしだらだら歩いているところ
を上官に見つかれば、体罰を受けます(体罰については、後ほど詳しく説明します)。
 at 03/17 20:30


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
「総員配置!」と正式に言うのは艦長の仕事です。もしくは、艦長の命令を受けて副長
が指示を出します。総員配置の場合、艦長は艦橋か防空指揮所にいることになります。
「総員配置」となる場合は、突然の場合もありますし、そうでない場合もあります。
 at 03/17 20:31


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読

の勢力圏内に乗り込んでいく場合はあらかじめわかっていますので、総員配置の予定時
刻もだいたいわかります。しかし、艦隊を組んで移動しているときに「突然」敵に遭遇し
た場合は「突然」の総員配置になります。
 at 03/17 20:31


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
また、よくあるのが、「訓練として突然、『総員配置!』と言われる場合」です。昼間な
らまだいいのですが、夜間であればいきなりたたき起こされ、水密隔壁を閉め、自分の
配置につかなくてはなりません。
 at 03/17 20:31


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
現代の私たちから考えると「大変だなあ」と思いますが、いざ敵襲となったときに、な
るべく短時間で戦闘準備を整えることはとても大事なことです。特に軍艦は一人のミス
で全員が死ぬ場合もありますので、このような抜き打ちの訓練は必須といえましょう。
 at 03/17 20:31


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
軍人にはまさに昼も夜もないのです。アメリカの映画の戦闘準備シーンなどで「これは
演習ではない」というアナウンスが繰り返し入る場面がありますが、それだけ「抜き打ち
の総員配置訓練」というのは頻繁に行われるのです
 at 03/17 20:32


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
「総員配置」と「戦闘配置」は厳密には違っているようで、得体の知れないものを警戒す
る、という場合などもあるので、まず下される命令は「総員配置」であったようです。
 at 03/17 20:32


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
☆「休みのシフト」の人は、総員配置時はどうするか at 03/17 20:33


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
大和乗員といえども、二四時間働いているわけではありません。当然、総員配置命令
が下ったときに、「休みのシフト」の人もいます。例えば、詳しくは後で説明しますが、
大和の舵を操る操舵手は二四交代制、つまり勤務は一時間でした。そういう人たちはど
うするのでしょうか。
 at 03/17 20:33


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
答えは「総員配置命令が下ったら、いかなる乗員も持ち場につく」です。つまり、お休みの人といえども、のんきに寝ているわけにはいかない、ということです。 at 03/17 20:33


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
「またまた大変だなあ」と思いますが、人手が足りなくて何らかの不具合が起き、艦が
沈むことになれば寝ているその人も沈むことになります。ですから、寝ているくらいな
ら起きて手伝った方が、艦全体が生き残る可能性がわずかなりとも上がる、ということ
です。
 at 03/17 20:33


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
生き残りたければ、起きて準備しなければなりません。「総員配置」の「総員」は、
本当に艦長も含めて「全員」のことなのです。
 at 03/17 20:34


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
☆「総員配置」時にすること at 03/17 20:34


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
@まず、身支度をしたら(寝ている場合もありますので)、自分の担当する(班の中
で当番制になっている)水密隔壁を閉めます。
 at 03/17 20:34


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
これはいざ大和が被弾して傾きを復元するために注水する場合、他の必要ないところ
まで水が漏れないようにするためです。もし閉め忘れた場合は、その班全員の連帯責任
ということで、体罰が待っています。
 at 03/17 20:35


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
A次に、自分の持ち場に行きます。 at 03/17 20:35


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
すべての兵、下士官、士官にはあらかじめ、それぞれの状況に応じた「配置場所」が決
められています。とにかく、その場所に急いで行きます。海軍は何でも競争です。遅れ
た人はもちろん体罰がありました。ただし、体罰は訓練時のみだけで、実戦ではそれど
ころではなかったようです。
 at 03/17 20:35


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
戦闘時に持ち場に行くのが遅れるということは、艦全体の問題になるので、「迅速に
行動する」というのは非常に重要なことでした。
 at 03/17 20:35


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
ただ、総員配置になりそうだ、というのはあらかじめわかる場合もあり、その前に遺
書や遺品を友人に預けたり、ちゃっかりした人は隠し持っていたおやつを懐中にひそま
せ、戦闘中につまんだりしたそうです
。どこにでも要領のいい人はいるものです。
 at 03/17 20:36


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
艦長は通常、艦橋もしくは防空指揮所に行きます。艦長が戦闘中にどこに行くかは、
戦闘の性質や艦長の主義により変わります
。そこで先に説明したとおり「面舵」「面舵」と
艦の指揮をします。
 at 03/17 20:36


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
艦長という役職は、いつ何が起こるか判らない時でも、すべてに対処できなければな
りません。戦闘中は操舵から、砲撃の指示まで出します。
 at 03/17 20:36


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
☆戦闘中に特に行う業務 at 03/17 20:37



yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
戦闘中に特に行う業務としては、「監視の強化」があります。 at 03/17 20:37


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
敵の勢力圏内に入ったら、いつ敵が出てくるかわかりません。できれば先制発見、先
制攻撃したいものです。平時にもまして、監視任務の責任は重大なものになります。
 at 03/17 20:38


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
軍艦からの砲撃が主力だった時代であれば、水上のみを見張っていればよいのですが、
大和の時代にはすでに飛行機が登場していたので、空を見張る要員も必要です。さらに
潜水艦に対する海面の見張りも必須でした。
 at 03/17 20:38


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
夜になると夜戦専門の見張り員が監視任務につきます。この人たちは視力維持のため、
ニンジンしか食べさせてもらえなかったという、気の毒な話があります。
 at 03/17 20:38



yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
戦闘中に多く発生する事柄として、「注水」があります。 at 03/17 20:39


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
「注水」とは、「攻撃を受けて大和が傾いたとき、その傾きを復元するために、艦内の区
域に水を入れてバランスを取り、傾きを復元すること」です。
 at 03/17 20:39


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
大和に限らず軍艦は、少しでも傾くと本来の性能を発揮できなくなります。主砲はお
よそ五度傾くだけで、発射できなくなります。一〇度を超えると、副砲や高角砲が撃て
なくなります。一五度から二〇度で機銃の射撃も難しくなります。
 at 03/17 20:40


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
つまり、艦が傾いた
ら、なんとしても復元しなくてはいけないのです。
 at 03/17 20:40


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
そこで、たとえば右に傾いたら、左側の区画に海水を注ぐ「注水」作業を行って水平を
保ちます。
 at 03/17 20:40


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
軍艦の場合、最も深刻なのが魚雷などで水面下に被害を受けた場合です。それを想定
して、軍艦は設計時から「通常用注水区画」「緊急用注水区画」などに分かれています。本
格的に危なくなると、機関室に注水することもありました。動力を犠牲にしても、艦を
水平に保つ必要があるのです。
 at 03/17 20:41


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
三〇〇〇もの注水区画を制御するために、大和には「注水司令室」が置かれ、ここから
の操作で注水できるようになっていました。
 at 03/17 20:41


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
また、戦闘時でなくとも、燃料を消費したために傾くような場合もあります。浸水量
が少なければ燃料重油を移動させたり、ウォーターバラスト
の排出でバランスを取りま
す。
 at 03/17 20:41



yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
大和には艦内電話もありますし、伝声管もありますので、通信網は当時としては整備
されています。しかし、戦闘中は被弾や故障などにより、その設備が使えなくなること
もあります。
 at 03/17 20:42


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
そこで、「伝令」の出番です。 at 03/17 20:42


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
「伝令」とは「さまざまな情報を伝える係」、いわばメッセンジャーです。伝令は口頭や
メモで書かれた情報を、直接持っていって相手に伝えます。司令部から来た艦長あての
暗号電文などは艦長しか読めないので、暗号文を艦長に手渡します。
 at 03/17 20:43


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
これだけ聞くと、なんだか楽そうな業務に思えますが、戦闘中は大変危険な業務でした。 at 03/17 20:43


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
戦闘情況が切迫してくると、一つの情報を伝えるために、何人も伝令を走らせます。
一人では敵の攻撃などで、相手に情報を伝える前に死んでしまうかもしれないからです。
 at 03/17 20:43


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
伝令には通信員や運用員が従事し、場合によっては、艦長付の従兵が伝令として走る
こともありました。
 at 03/17 20:44


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
ちなみに、第一次世界大戦中、アドルフ・ヒトラーが伝令兵であったのは有名な話で
す。
 at 03/17 20:44


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★第六章 兵科別・大和乗員の「業務」 at 03/17 20:45



yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
大和といえば、華々しく戦いそして沈んだ戦艦、という面ばかりクローズアップされ
ていますが、それ以前に、三〇〇〇人が働き、三〇〇〇人が寝起きするという、大きな
職場と寮が合体した機能を持った建造物です。
 at 03/17 20:46


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
三〇〇〇人いれば、戦闘に関するもののほかにも、さまざまな職種が必要になります。 at 03/17 20:46


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
ここからは、そんな大和における「職種」についてお話ししていきます。 at 03/17 20:46


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
町に電気や水道、郵便、食料品店、文房具屋などがあるように、会社に営業、宣伝、
経理、総務などがあるように、大和にもいろいろな職種の人がいます。
 at 03/17 20:47


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
その職種は「兵種」あるいは「兵科」と呼ばれます。 at 03/17 20:47


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
戦艦では、指揮系統を単純化するために、すべての乗員はいずれかの「科」に属しま
す。また、「科」の下には「分隊」があり、さらに「班」に分けられました。ですから、
最小の行動基準は「班」になります。
 at 03/17 20:47


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
「科」→「分隊」→「班」 となっているわけです。 at 03/17 20:48


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
大和(最終時)の場合は、科、分隊の内訳は次のようになっています。 at 03/17 20:48


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
●砲術科  第一主砲幹部分隊、第二主砲幹部分隊、第三主砲幹部分隊、第一主砲分隊、
第二主砲分隊、第三主砲分隊、副砲幹部分隊、副砲分隊、高角砲分隊、機
銃分隊、測的分隊
 at 03/17 20:49


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
●航海科 航海分隊 at 03/17 20:50


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
●通信科 通信分隊 at 03/17 20:50


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●内務科 運用分隊、工作分隊 at 03/17 20:51


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●機関科 缶分隊、機械分隊、補機分隊、電機分隊 at 03/17 20:51


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
●医務科 医務分隊 at 03/17 20:52


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
●飛行科 飛行分隊 at 03/17 20:53


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
●主計科 主計分隊 at 03/17 20:53


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
このように、大和の場合、全二二分隊ありました。 at 03/17 20:54


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
また、定数に含まれない乗員や、配置も存在しました。そのあたりは、臨機応変に対
応していたのでしょう。
 at 03/17 20:54


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
☆砲術科 〜大和最大の部署 at 03/17 20:56


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
砲術科は大和の中でもっとも大きい科です。分隊も主砲幹部、主砲、副砲幹部、副砲、
高角砲、機銃、測的とたくさんあり、先に述べたように主砲だけでも、第一分隊、第二
分隊、第三分隊と三つもありました。
 at 03/17 20:56


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
巨大な主砲から、小さい機銃にいたるまで、それ
に関わる人員はすべて砲術科に属します。
 at 03/17 20:57


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
砲術科は、そもそも人員がたくさん必要な科です。完成時、大和の定員は二二〇〇名
とされていたのが、最終改装終了時では三二〇〇名に増えています。なぜ、人がこんな
に増えたのかといいますと、機銃や砲がそれだけ増えたからです。砲が増える、という
ことは人員の増加をともないます
 at 03/17 20:57


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
主砲は前に詳しくお話ししましたので、ここでは特に高角砲、機銃についてお話しし
ます。
 at 03/17 20:58


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
★ありがとうございました! 明日も午後8時30分からはじめます。よろしくお願いいたします!★ at 03/17 21:00


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
★『戦艦大和3000人の仕事』はただいまAmazon で予約受付中です! http://bit.ly/boGOES ★ at 03/17 21:04

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2010年03月19日

2010年03月18日の朗読

yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
●高角砲、機銃の仕事(続き) at 03/18 20:29


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
大和には、主砲、副砲、高角砲、対空機銃が搭載されていました。一番小さいのは二
五ミリ機銃です。もっと小さい機銃もあったのですが、すぐに撤去されました。
 at 03/18 20:30


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
主砲には砲塔内だけでも一八人いたということは先にご説明しましたが、大和で一番
小さい機銃である二五ミリ機銃でも九人で操作します
 at 03/18 20:30


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
砲術員は露天で機銃を操作します。つまり、それだけ敵の攻撃を受けやすい場所にい
るということです。危険度は非常に高い職場といえましょう。
 at 03/18 20:30


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
高角科、機銃科の訓練は、基本的に力仕事です。 at 03/18 20:30


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
例えば、高角科の扱う高角砲(うんと傾けることができ、真上を撃つことができる砲)
は、人力で弾を装填します。したがって、二三キロある砲弾をかつぎ上げて装填し、撃
ったら薬莢を抜いてまた装填する、の繰り返しです。
 at 03/18 20:31


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
大和の機銃で主力だったのは、二五ミリ機銃です。その種類には「単装」「連装」「三連装」
の三種類がありました。
 at 03/18 20:31


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
例えば三連装の二五ミリ機銃であれば、ひとつの銃座に機銃が三機ついているわけで
す。
 at 03/18 20:31


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三連装機銃は、九人で操作しました 。三連装機銃には、周りに何も覆いがない「開放式」と、前方にシールドのある「前方シールド式」があります。前方シールド式は前がほとんど見えないので、銃口の向きは対空指揮所の指示に従いました。 at 03/18 20:32


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三連装機銃は大変重い(一・八トン)ため、人力で動かすのは不可能です。電力で銃座
を動かし、銃に仰角をつけます。
 at 03/18 20:32


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
「三連装」と言っても、一度に三つの銃を撃てるわけではありません。第一の銃が撃っ
ている間、第二、第三の銃の準備をして、最初の銃が弾を撃ちつくすと、次の銃が射撃
を開始します。
 at 03/18 20:33


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
なぜ、「三連装」になっているかというと、「ひとつの銃の弾はすぐになくなってしま
うから」です。
 at 03/18 20:33


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
ひとつの弾倉には、銃弾は一五発しか入っていません。引き金を引きっぱなしで撃つ
と、一〇秒足らずでなくなってしまいます。ですから、三連装にして、続けて弾を撃て
るようにしたのです。しかし、どんどん弾はなくなりますから、結局のところ、一〇秒
で弾倉を取り替えなくてはいけませんでした。
 at 03/18 20:33


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
二五ミリ機銃の弾倉はひとつ一二キロ。これを取り付けてははずし、取り付けてはは
ずすというのは、かなりの重労働です。
 at 03/18 20:33


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
これらの銃弾、高角砲弾は副砲横の水圧ジャッキで弾薬庫から運び上げられ、各砲座
担当の兵員が手押し車で甲板上を運びました。敵襲中ではとても危険な作業です。上に
ある銃座には、ラッタルを登って担ぎ上げなければなりませんでした。
 at 03/18 20:34


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
砲や機銃は、引き金を引くのは「楽しい」作業です。それはどなたでも想像はつくでし
ょう。しかし、それ以外の砲術員は重い弾薬や弾丸をせっせと運び、うっかり落としでもしたら体罰を受けたりするので、あまり楽しくはありません。
 at 03/18 20:34


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
それでは、時々「運ぶ係」から「撃つ係」に交代させてもらえるのかというとそんなこ
とはなく、運ぶ人はえんえん運び、撃つ人はえんえん撃つ、ということになっています。
ただし、射手はもっとも危険な役目なので、戦闘中に死ぬことも大いにありうることで
す。
 at 03/18 20:34


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
誰も他に射手がいない、ということになれば、運ぶ係の人も引き金を引くことがで
きました。射手は一機銃につき二人ないし三人はバックアップがいたようです。
 at 03/18 20:35


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
弾薬庫を担当する砲術員は、延々、砲弾と装薬を運びます。 at 03/18 20:35


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
ちなみに、砲弾運搬、装薬運搬は単純な力仕事なので、同じ水兵でも一段低く見られ
ました。イギリスでは「パウダー・モンキー
5 ※
」という別称で呼ばれましたが、彼らがいな
ければ銃や砲は撃てないので、やはり重要な役目を担っていたといえます。
 at 03/18 20:35


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
☆航海科 〜大和を動かす花形部署 at 03/18 20:36


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
航海科は、砲術科に次いで大和の中では大きなセクションのひとつになります。 at 03/18 20:36


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
航海科というのは、大ざっぱに言えば「船を動かす部署」です。海軍では砲術科と並ん
で花形部署と言われます。
 at 03/18 20:37


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
大和といえども船の一種ですので、船を動かす業務は必ずあるわけです。それを一手
に引き受けるのが航海科というわけです。舵取り、気象、見張り、関係機器の調整など
がその業務になります。
 at 03/18 20:37



yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
航海科の中でも、操舵手は花形業務です。 at 03/18 20:38


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
操舵を担当する操舵手は、舵輪を握ってパワーアシストで舵を動かします。 at 03/18 20:38


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
操舵手は、二四交代制でした。つまり、操舵を一時間担当して、残りは他の業務をし
ました。それほど操舵業務は激務であり、かつ間違いは許されない持ち場だったと想像
されます。
 at 03/18 20:38


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
その他の時間は何をしているかというと、羅針盤メンテナンスをしたり、操舵系の電
路(電線)をチェックしたりしました。おそらく休みの多い持ち場であったと想像され
ます。艦橋の横に海図を置く台があったのですが、その上で操舵手が寝ていた、という
話も残っています。
 at 03/18 20:39


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
操舵手は、自動車の運転と同じように、特別な技能が必要です。 at 03/18 20:39


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
ですから、操舵手になるためには、志願して航海学校に通い、操舵訓練課程を終了し
なければなりませんでした。
 at 03/18 20:39


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
それから、配属された船に乗るわけですが、日本海軍最高の戦艦、大和の操舵手といえば、誰もがうらやむ部署であった、といっていいでしょう。例えて言えば、電車の運
転手でも新幹線の運転をするようなものです。
 at 03/18 20:40


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
戦闘時は航海長みずから舵を取りますが、巡航時などは初年兵なども舵を取ることも
ありました。
 at 03/18 20:40



yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
大和は、船ですから船としてのメンテナンスも必要になります。それも航海科の仕事
です。
 at 03/18 20:41


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
例えば、船の操縦に最も重要な「舵」。これは、舵輪が水圧式発停弁
6 ※
につながっていて、
油圧パイプを動かし、それによって艦尾にある操舵機を操作して、舵を動かすわけです。
 at 03/18 20:42


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
ちなみに、大和の主舵の大きさは三八・九平方メートル。畳一九枚分の大きさです。
船体も大きいですが、舵も超弩級の大きさですね。
 at 03/18 20:42


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
舵は、船にとってとても大事なものですが、もちろん故障もありました。そのため、
操舵機は常に航海科の兵員が見張っていました。
 at 03/18 20:43


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
舵の操作系が故障した場合、舵はただちに予備操舵室の系統に切り換えられます。そ
のため、戦闘中は、いつ何時舵が故障しても大丈夫なように、予備操舵室にも兵員が詰
めていました。
 at 03/18 20:43


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
しかし、舵を動かす舵機が故障した場合はどうするのでしょうか。その場合は、人力
で舵を動かします。工作科、砲術科、関係なく操舵室に集まって人力でポンプを動かし
ます。まさに人海戦術です。
 at 03/18 20:43


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
それでもダメな場合は、工作科が用意した木製の舵を艦尾から立てて操作します。こ
の板には左右に振れるようにロープが付いていて、左右に振ることができます。もちろ
ん効きは悪いですが、最後の手段なのでやむをえません。
 at 03/18 20:44


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
羅針盤のメンテナンスも航海科の仕事です。 at 03/18 20:44


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
羅針盤は大和には三カ所設置されていました。メンテナンスはこの三つの羅針盤を同
調させ、かつ正確に動いているか確認しなければなりませんでした。当然と言えば当然
なのですが、これはなかなか大変な作業になったようです。
 at 03/18 20:44


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
大和は戦艦ですから、夜間航海でもこうこうと明かりをつけて航行するわけにはいき
ません。真っ暗な状態で航行する必要がありました。本当に星明かりだけのような状況
で航行しなくてはならないのです。そこで頼りになるのは羅針盤だけです。
 at 03/18 20:45


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
仮に羅針盤
がちょっとでも狂ったりすると、隣の軍艦に衝突したりしますので、羅針盤のメンテナ
ンスは乗員の生死にかかわる重大な事柄でした。このメンテナンスは二四時間、いつで
も行われていて、担当の航海手はとても忙しかったようです。
 at 03/18 20:45



yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
大和の経路を海図の上に記録するのも、航海科の仕事となります。特に戦闘中の経路
は重要なデータです。
 at 03/18 20:46


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
また、出入港時、あるいは浅海航行時、海の深さを測るのも航海科の作業でした。大
和はソナーを持っていたので、おそらくそれで水深を測ったのでしょう。
 at 03/18 20:46


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
水深を測る、というのは船舶にとって重要な作業で、航行可能かどうか、あるいは錨
が降ろせるか、ということに関わります。「錨を降ろしたけれど、海底に届きません」で
は、投錨の意味がありません。
 at 03/18 20:47



yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
航海科の仕事には「見張り」も含まれていました。 at 03/18 20:47


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
大和には常に駆逐艦がついていたとはいえ、敵の接近を見落としたら大変なことにな
ります。逆に、敵より早く相手を見つけることができれば、大和自慢の四六センチ主砲
で相手を葬ることもできます。航空戦の場合もそうですが、とにかく戦場で大事なのは
見張りです。
 at 03/18 20:48


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
平時でも、洋上で他の船と衝突したら一大事です。交通量の多い日本近海では、見え
ている船の数だけでも数え切れないほどになります。そのため、これらすべての船の動
きを追って、回避しなければなりません。
 at 03/18 20:48


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
もちろん、交通量の少ない洋上でも、他の船と出くわすことはあります。その場合は、
相手の針路を読み取って衝突コースを避けなければなりません。
 at 03/18 20:48


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
平時でも戦闘時でも、船の航行においては、見張りはとても重要なのです。 at 03/18 20:49



yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
その他の操舵手の重要な業務として、「内火艇の運用」があります。「内火艇」は搭載艇
の一種で、小型の船舶です。大和には内火艇がたくさん積まれていて、主に陸地との人
員のやりとりに使われました。その舵をとるのも操舵手の役目でした。
 at 03/18 20:49


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
内火艇は小さい船ですが、素人が舵を握るわけにはいきません。人を乗せているのに、
岸壁や船体に激突してしまったら大変なことになります。
 at 03/18 20:50


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
例えば、「連合艦隊司令部、到着!」ということになったとしましょう。大和は大きい
船なので、港に横付けせずに沖合に停泊しています
 at 03/18 20:50


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
それで、司令部を迎えに内火艇を出すわけですが、それを操縦するのは操舵手の役目
です。内火艇には操舵手とは別に「艇長」(艦長みたいなものです)がいて、その指示にし
たがって運航します。
 at 03/18 20:51


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
「船としての大和」の業務全般を請け負うのが航海科、と言ってさしつかえないでしょう。 at 03/18 20:51


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☆通信科 〜暗号からレーダーまで at 03/18 20:52


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
ここは読んで字のごとく、通信関係を担当する部署です。大和における通信科は大き
めの科で、特に旗艦だったころはさまざまな通信がやりとりされたので、特に人員を割
く必要があったようです。また、電探(レーダー)を搭載してからはさらに人員が増えま
した。
 at 03/18 20:52


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
ちなみに、伝令もこの科に属しますが、他の科でも各班ごとに伝令要員がいました。 at 03/18 20:53


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
大和における通信とは、無電、つまりモールス信号のやりとりや、軍令部からの無電
を受信したり、艦同士の連絡をとったりします。艦同士には無線電話があり、それでや
りとりすることもありました。
 at 03/18 20:53


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
味方に気象通報、つまり、お天気を知らせたり、新聞電報事務に当たるのも通信科で
す。
 at 03/18 20:54


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●「電信兵」になるには at 03/18 20:54


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
電信兵も、モールス信号などをあつかうため、特殊技能が必要な兵種です。 at 03/18 20:55


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
電信兵は国民学校卒業以上程度の学力、年齢十四才八ヶ月以上で採用されます。最初
は一般水兵と同じように、海兵団で新兵訓練を受けたのち、海軍通信学校に入学、修了
してから配属になります。
 at 03/18 20:55


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
通信科は、いつ、どんな連絡がやってくるのか分からないため、二四時間態勢で稼働
していました。当直の時間帯は電信機から片時も離れられません。
 at 03/18 20:56


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
無線電話、通信機故障の時は修理もしなければならないので、通信機器の知識も必要
でした。
 at 03/18 20:56


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
主な通信科の仕事を挙げてみましょう。 at 03/18 20:57



yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
当時、通信の主流だったのは、電信、つまり「トン・ツー」で表される「モールス信号」
です。地上の軍令部からの通信や他の艦からの通信なども、すべてモールス信号でやり
取りされました。
 at 03/18 20:57



yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
無電(電信)は暗号文と平文(暗号化されていない文)が併用されました。通常はすべて
暗号文で送られ、平文はめったに使われませんでした。
 at 03/18 20:59


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
暗号文には有名な「ニイタカヤマノボレ」や「トラトラトラ」のような「コード」(符牒)と、文字を置き換えて読めない文にする方法、「サイファ」が併用されたようです。 at 03/18 20:59


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
海軍ではドイツから導入した有名な「エニグマ暗号機」を使用しており、暗号の複雑さ
も、平文に近いものから、司令長官だけが用いる最重要レベルまでいろいろありました。
 at 03/18 21:00


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
暗号電文が司令長官の元に届くと、彼だけが持つ暗号機にかけ(文字を入力する)ます。
すると電文の意味がわかるように変換されます。
 at 03/18 21:00


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
★ありがとうございました! 明日も夜8時30分から始めます。よろしくお願いいたします。★ at 03/18 21:02

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2010年03月20日

2010年03月19日の朗読

yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
★『戦艦大和3000人の仕事』はただいまAmazon で予約受付中です! http://bit.ly/boGOES ★ at 03/19 20:26


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
A手旗信号、旗旒信号、発光信号 at 03/19 20:29


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
艦と艦の間の連絡をやり取りする手旗信号、旗旒信号、発光信号も、通信科の管轄で
した。
 at 03/19 20:30


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
手旗信号とは、「人が赤い旗と白い旗を持ってやりとりする信号」です。 at 03/19 20:30


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
お互いが視認できる近距離での連絡方式で、左手に白色手旗、右手に赤色手旗を持っ
て交信します。モールス信号、アルファベット、カタカナに対応した形があり、日本語
の場合、一文字を数個の形によって表しました。
 at 03/19 20:30


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
コントなどによく出てくる「赤上げて、白上げて」というのは、手旗信号が元になって
います。
 at 03/19 20:30


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
旗旒信号とは、「マストに複数の旗を揚げ、その組み合わせでやり取りする信号」です。 at 03/19 20:30


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
二六枚のアルファベット文字旗、一〇枚の数字旗、三枚の代表旗、回答旗の計四〇枚
の旗を使います。当時から国際信号旗が定められていましたが、特定の旗を上げて符牒
として使用することもありました。日露戦争日本海海戦に使われた「Z旗
」などはその代
表例です。
 at 03/19 20:31


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
旗旒信号には日本海海戦時のZ旗のようにのように大げさなものもあれば、単に自動
車のウインカーのように「右に曲がります」という旗を上げる場合もあります。
 at 03/19 20:31


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
発光信号とは、「白色灯を点滅させて、モールス信号を使って通信する信号」です。ア
ニメ、映画等でもよく登場します。
 at 03/19 20:31


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
夜間では旗が見えませんので、発光信号で後続艦に変針を伝えます。これは非常に重
要な役割です。夜間に間違った信号を送ってしまったら、艦同士が衝突する危険もあり
ます。
 at 03/19 20:32


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
また、発光信号は夜間でなくても、旗旒信号が見えにくい場合にも使われました。 at 03/19 20:32


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
その他、平時は、船舶、航空機ともに、常時右舷に青灯、左舷に赤灯を点灯します。 at 03/19 20:32



yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
通信を傍受するのも、通信科の仕事でした。 at 03/19 20:33


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
傍受、といっても、すべてがスパイまがいのものではなく、「情報収集」といった程度
のものも多かったようです。
 at 03/19 20:33


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
具体的には、味方、敵への艦隊や、基地からの通信の傍受、ラジオなどの受信などです。 at 03/19 20:33


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
例えば、敵の通信の暗号はすぐには解読できないので、もっと簡単なレベルの、例え
ばラジオ放送でのんきに音楽など流しているときには「相手は警戒していない」など、そ
ういう傍受もたくさんやったようです。
 at 03/19 20:33


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
しかし敵もさるもの、相手を攪乱するために、
状況が切迫していてものんきな放送を流すなどしていたので、お互いだまし合って相手
の腹を探っていたわけです。
 at 03/19 20:33


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
アメリカのラジオ放送だけでなく、日本のラジオ放送、天気予報
などを聞いたりもし
て情報を得ることもしました。
 at 03/19 20:34


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
最終的な判断は上層部がしていましたが、通信科は傍受した内容をすべて記録して報
告していたのです。
 at 03/19 20:34


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
複数の基地、艦隊から発せられる電波は、通信距離の関係から波長も長波から短波ま
でいろいろありました。それらをできるだけ多く集め、報告することは戦時においては
とても重要な業務です。
 at 03/19 20:34


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
複また、大和が空母と随伴して、飛行機と行動を共にする時も、飛行機は空中電話と電
信を併用していたので、これを傍受して戦況を分析したり、報告を転送することも行い
ました。
 at 03/19 20:35


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
C通信機器のメンテナンス at 03/19 20:35


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
大和に載っていた通信機器はさまざまです。 at 03/19 20:35


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
今日のように電気や真空管を使った通信用機器やマイクロフォンもありますし、伝声
管や旗旒信号のような超アナログな通信機器まで、いろいろなものがありました。
 at 03/19 20:35


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
大和や軍艦特有のものとしては、「艦隊電話」と呼ばれる「艦同士が微弱な電波で通信
する電話」もあります。それらのメンテナンスも通信科の役割でした。
 at 03/19 20:35


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☆内務科 〜大和内のなんでも屋さん at 03/19 20:36


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
内務科は、現代の会社で言えば「総務課」のような、「艦で起こるさまざまなこと」に対
処する科です。
 at 03/19 20:36


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普段は出入港作業、錨作業、短艇、甲板の様々な雑務をしています。掃除、備品の出
し入れなど、まったくそのあたりは現代の「総務課」と変わりないようです。
 at 03/19 20:36


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
そして、戦闘時には平時の作業に加えてさらに、防火、防水、防弾等のありとあらゆ
る応急処置を行いました。
 at 03/19 20:37


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砲術科が華やかな戦闘の主役とすれば、こちらはそれを影でバックアップする裏方と
いえるでしょう。
 at 03/19 20:37


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
このように内務科は、総務課でもあり、消防係でもあり、なんでもやったようです。
ただし、警察としての役目はなかったようです
 at 03/19 20:37


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
内務科が大活躍するのは艦が被害を受けてからですので、あんまり大活躍の場所はな
い方が、乗務員の安全ということから考えれば、望ましかったようです。戦艦の活躍と
いう点からみれば話は別ですが。
 at 03/19 20:38


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
ちなみに内務科では「せっけんください」「許可できません。なにか代わりのものを持っ
てきてくれれば交換します」という物々交換のようなこともやっていました。もちろん、
本当はそんなことは禁止されているのですが、現場では柔軟に対応していたようです。
 at 03/19 20:38


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
これは想像になりますが、おそらく乗員の定数などをごまかして物資は多めに積んで
いるはずですので、そういう感じで物事を円滑に進めるために「闇取引」はあったと思わ
れます。現代の会社だって、そういうことはありますね。
 at 03/19 20:38


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
内務科の組織は、主に艦の運用に従事する「運用分隊」と、艦の修繕・保守を行う「工
作分隊」から構成されています。
 at 03/19 20:39



yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
艦の運用は、運用分隊の受け持ちです。 at 03/19 20:39


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大和の運用分隊は、それだけでひとつの科といえるほど規模の大きい分隊です。あれ
だけの巨艦ですから、当然といえば当然なのですが。
 at 03/19 20:40


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
戦艦特有の業務といえば、「ダメージコントロール」、つまり「艦が被害を受けたとき
にどのように対処するか決め、対処する」ということです。これを統括する部署がないと、
極端な場合、火災を誰も消さずに大和が沈んでしまう、ということになってしまいます。
 at 03/19 20:40


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
例えば、艦が被害を受けて水が流れ込んできても、艦そのものは無数の防水隔壁によ
って区切られ、浸水を防ぐ構造となっています。しかし、水圧や水流に負けて防水隔壁
が破られることもありました。
 at 03/19 20:40


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
その危険があるときは、運用分隊が内側から木材などの
補強材を当てて、破壊拡大を食い止めるわけです。
 at 03/19 20:41


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大和最期の戦い、坊ノ岬沖海戦では、おそらく運用分隊は大活躍したことでしょう。 at 03/19 20:41



yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
艦の修繕・保守は、工作分隊の受け持ちでした。こちらも運用分隊に負けず劣らずの
大所帯です。実際の業務内容は、運用分隊と同じようなものだったようで、大きく分け
て、金属工作、木工工作、潜水作業がありました。これらの人は、陸軍の工兵に相当す
る、専門の訓練を受けていました。
 at 03/19 20:42


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
金属工作も、マリアナ沖海戦でガソリン漏れを起こした空母「大鳳」が艦内で修理作業
を行っていることから分かるように、かなり大がかりな修理もできたと想像されます。
 at 03/19 20:42


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
部品がなくても対応できるように、大和艦内には鍛冶、旋盤もありました。 at 03/19 20:42


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
工作分隊には電気関係専門のメンテナンス要員がいました。電気は専門知識がないと
危ないです。下手すると大和全艦が停電になってしまいます。そんなことにでもなれば、
先に述べたように大変なことになります。大和には絶対に電気が必要なのです。
 at 03/19 20:43


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
舵が故障したときも工作分隊の出番でした。どういう故障かは見てみないとわからな
い、というものもたくさんありますので、まずは潜ってみることになります。
 at 03/19 20:43


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ちなみに大和を動かすプロペラは四つありましたが、その大きさたるや巨大なもので、
直径五メートル、厚さだけでも一メートルありました。
 at 03/19 20:43


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また、おそらく船体についたカキの殻などを取ったりもしたのでしょう。カキの殻は
航行の大敵で、しかし防げないというやっかいなものでもありますので、これは随時取
る、もしくは入港時の定期メンテナンスで処理する、という対処しかできません。
 at 03/19 20:44


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
☆機関科 〜大和の心臓をつかさどる部署 at 03/19 20:44


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
機関科はその名の通り、大和の機関(エンジン)を動かし、機械全般を担当する部署で、
かなり大きい部署です。分隊も四つありました。
 at 03/19 20:44


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「エンジン」と軽くいいましたが、大和の機関は一五万馬力ありますので、小さな火力
発電所が艦内にあるようなものです
 at 03/19 20:45


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
機関を動かす仕事は、「缶」「機械」「電機」「補機」の四つに分隊が分かれます。 at 03/19 20:45


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
「缶」とは、「ボイラー」を指します。 at 03/19 20:46


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
「機械」とは、「タービン」部分を指します。 at 03/19 20:46


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
「電機」とはタービンによって回される「発電機」や電気に関連した機械です。 at 03/19 20:46


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
「補機」とは以上三つにあてはまらないところを担当します。補機には、予備のディーゼ
ル機関、揚錨機、通風機、製氷機などがあります
 at 03/19 20:47


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
これでわかるとおり、機関科は機械名がそのまま分隊名になっています。 at 03/19 20:47


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
●機関士官や機関兵になるには at 03/19 20:47


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
機関長の階級は中佐です。副長と同階級で、ひとつの戦艦に八人しかいない階級です。
会社にたとえて言うなら、取締役クラスと言えるでしょう。
 at 03/19 20:48


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
ただし、普通の中佐ではなく、「機関中佐」と呼ばれる特別の階級で、兵(科)学校とは
別の「海軍機関学校」で教育を受けます。「海軍機関学校」は、「海軍兵学校」「海軍経理学
校」とともに「海軍三大学校」と呼ばれました。機関士官はここの卒業生になります。
 at 03/19 20:48


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読

関学校は後に兵学校と合併されて、機関士官は、兵科士官(普通の士官)と同列とされました。機関科は、海軍にとってそれだけ重要なセクションであるということです。
 at 03/19 20:49


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
最下級の水兵でも、機関兵は一般の兵とは別の訓練を受け、機関要員として養成され
ます。
 at 03/19 20:49


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
●大和の機関はどうなっていたのか at 03/19 20:50


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機関科について知るには、大和の機関について知る必要があります。 at 03/19 20:50


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
大和の主機関(エンジン)は、スチームタービン推進式です。重油ボイラーで水を沸騰
させて蒸気を作り(缶分隊の担当)、蒸気でタービンを回転させ(機械分隊の担当)推進力
を得るわけです。つまり、大和はSLと同じように、蒸気機関で動いているのです。
 at 03/19 20:51


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
さらにタービンの回転により、発電機を動かして艦内で使用する電力を得ます(電機
分隊の担当)。このシステムは基本的に今日の火力発電所と同じです。
 at 03/19 20:51


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
大和は主機(メインエンジン)が四基積まれていて、機関室には四つの同じ機関が横並
びに収められていました。
 at 03/19 20:51


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機関室の最前部が管制室で、ここに各機関の管制室が四つ、並んでいます。ここに機
関長や、それぞれの機関の掌長(責任者)がいました。掌長は四人いて、それぞれひとつ
ずつ機関を担当していました。
 at 03/19 20:52


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
管制室は、発電所の司令所を想像していただけると一番近いのではないかと思います。
ガラス張りで、中は涼しかったという話が残っています。おそらくクーラーが入ってい
たのでしょう。
 at 03/19 20:52


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管制室後部に缶室があります。「缶」とは今日で言う「ボイラー」ですから、缶室はとて
も暑く、室温は五〇度を超えたそうです。機械の性質上、通気はあったようですが、残
念ながらクーラーを入れることはできませんでした。
 at 03/19 20:52


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
缶担当の兵はこの暑さに耐え、必要に応じてバーナーを缶に入れ出力を調整したり、
稼働していない缶のメンテナンスをしたりしました。
 at 03/19 20:53


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缶室内は燃焼音が大きく、言葉も通じないほどで、手信号で連絡を取り合ったそうで
す。
 at 03/19 20:53


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「機械」は缶室の後部にありました。 at 03/19 20:54


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つまり、 管制室 → 缶室 → 機械 の順に並んでいたということです。 at 03/19 20:54


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タービンはケースに収められ、缶室とは違い、非常に静かな場所でした。もちろん、
ここで事故が発生すると大和は(いろんな意味で)動かなくなってしまいますので、常時
機関員が詰めていました。
 at 03/19 20:55


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
「電機」は電機機器を扱う部署で、電気機器の修理、メンテナンスも担当しました。 at 03/19 20:55


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
メンテナンスというと楽そうですが、故障個所がすぐにわかるとはかぎりません。わ
からないときは艦全体の電気網を全部チェックしなければならないわけです。
 at 03/19 20:55


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特に艦を縦断する電
で んらん
纜(共同抗)は人が背をかがめてやっと入り込めるような狭いパ
イプに収められていて、出航前にはこの中にもぐって点検を行いました。照明もなく、
懐中電灯一つ持っての作業です。下手な肝試しよりよほど怖い作業だったと想像されま
す。
 at 03/19 20:56


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大和の動力はその多くを電気にたよっており、電気がないと主砲の発射もできません。
クーラーが止まれば弾薬庫が爆発して海の藻屑になってしまいます。しかもしょっちゅ
う故障していたようで、電気分隊の出番はとても多かったです。
 at 03/19 20:56


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また、海水を蒸留して真水を作るのも機関科の仕事でした。 at 03/19 20:57


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★ありがとうございました!明日も午後8時30分より始めます。よろしくお願いいたします。★ at 03/19 20:59


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2010年03月21日

2010年03月20日の朗読

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☆飛行科 〜たぶん肩身の狭い部署 at 03/20 20:30


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どの職場にも、肩身の狭いかわいそうな課はあるものです。 at 03/20 20:30


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大和においては、飛行科がそれにあたるのではないでしょうか。 at 03/20 20:30


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その理由は、まず、「小さい」ということです。 at 03/20 20:30


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参考までに戦艦長門での人数を挙げてみましょう。長門での飛行科の人数は飛行長兼分隊長は、少佐あるいは大尉が一名。兵曹長一名、兵曹五名。整備一四名となっています。長門の飛行機搭載数は三機でした。おそらく、大和でも同じような人数構成であったと思われます。 at 03/20 20:30


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大和には、最大七機の水上偵察機を搭載できましたが、実際には二機、ないしは三機が搭載されていただけでした。 at 03/20 20:31


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同じ「科」といっても、五〇〇人を越える砲術科とは雲泥の差。さぞかし肩身が狭かったことでありましょう。 at 03/20 20:31


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もうひとつの肩身の狭い理由は、「あまり出番がなかった」ということです。 at 03/20 20:31


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まず、飛ばすのが大変。大和の後ろには水上偵察機を降ろすための穴が開いていて、そこから偵察機を引き出します。 at 03/20 20:31


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当然、滑走路などはありませんので、カタパルトからぽーんと火薬で弾丸のように打ち出されます。 at 03/20 20:31


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出すのも大変ですが、収容するのもまた大変。後部のクレーンでつり上げられて収容されるのですが、戦闘中はとてもそんなことはしていられませんので、出撃したらそのまま陸地の水上機基地に帰投することも多かったようです。 at 03/20 20:32


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出撃できればまだましな方で、戦闘が始まると「飛行機はよく燃えるから危険」という理由から、捨てられてしまうということもあったようです。大和の場合、空母といっしょに出撃することが多かったので、空母搭載の偵察機を使う方がはるかに楽、ということだったのでしょう。 at 03/20 20:32


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飛行機のない飛行科……。気の毒すぎます。そんな時、整備員などは無駄飯食い扱いをされていたのではないでしょうか。 at 03/20 20:32


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さらには、「任務は大変危険」でした。 at 03/20 20:33


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飛行科の主任務は「弾着観測」で、つまり「敵に弾が当たったかどうか確認する」ことなのですが、当然、偵察機が一番敵に近づくことになります。そこで敵が空母であったりしたら……逃げ切るのはまず難しいでしょう。 at 03/20 20:33


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やっとの思いで大和に帰ってきても、戦闘中は収容してももらえず、陸地に帰れと言われるわけです。 at 03/20 20:33


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ある意味、飛行科は大和で一番大変な科と言えるでしょう。ただ、暇であったことは間違いありません。 at 03/20 20:33


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搭乗員は目がいいので、戦闘配置時に、対空見張りを手伝った、という話も残っています。 at 03/20 20:34


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☆医務科 〜兵員の健康を守る at 03/20 20:34


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医務科は文字通り、医務関係を担当したセクションです。 at 03/20 20:34


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どの職場でも健康が大事というのは変わりませんが、軍人は特に健康が大事でした。スポーツ選手のようなものです。病気でもしたら、それだけで戦力ダウンになります。 at 03/20 20:34


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ちなみに日本海海戦でロシアのバルチック艦隊は艦内で疫病が発生していて、来た時点ではボロボロになっていた、という話があります。東南アジア界隈で「いろいろ」もらってきたらしいのですが、やはり軍隊は健康が第一です。 at 03/20 20:34


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医務科の業務内容はみなさんのご想像通りです。おそらく軍医長(軍医中佐)が一名、軍医が二名、看護兵が一〇名前後の小さい部署ですが、大和にはなくてはならない存在でした。 at 03/20 20:35


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三〇〇〇人もひとつところに住んでいたら、常に病人が出ます。その上、業務は危険ときていますから、医務科は平時でもそれなりに忙しかったでしょう。もちろん、戦闘中は、最も忙しい部署になります。 at 03/20 20:35


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ただ、「お産」だけはなかったと想像されます。乗員全員が男性だったわけですから。 at 03/20 20:36


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もし、あなたが大和に乗っていて、体調を崩したらどうするのか。 at 03/20 20:36


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まず、医務室に行って「木札」をもらってきます。それには「軽作業」と書かれていて、首から下げるようになっていました。それを下げていると、重労働は免除されました。小学校の体育の「見学」みたいな感じです。 at 03/20 20:36


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ただし、この札を下げていると「貴様そんなものを下げてそれでも海軍軍人か!」といじめられるので、やはり一番よいのは体調を崩さないことでしょう。 at 03/20 20:36


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「軽作業」ではダメな場合は、作業を免除されたり、入院したりする場合もありましたが、それは軍医が判断しました。入院施設もあったようです。 at 03/20 20:37


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発生する病気は「マラリアにかかって隔離が必要」というものから「銃弾が暴発して腕がちぎれた」というものまでいろいろあったようです。もちろん外科手術の設備もありました。 at 03/20 20:37


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三〇〇〇人もいれば、さまざまなことが起こります。 at 03/20 20:37


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航海中に盲腸になったという話もたくさんあります。 at 03/20 20:37


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さらには、方位盤射手がミッドウェー海戦出撃直前に盲腸になってしまい、「病気だなどと言ったら、方位盤射手の任を解かれてしまうかもしれない」と心配して、申告せず痛いまま出撃して、あまりに痛いので自分で切ったら大惨事に、という話もあります。 at 03/20 20:38


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また、大和ではありませんが、ミッドウェー海戦では第一航空艦隊の飛行長と航空参謀が盲腸と熱で寝ていたら、寝ている間に負けてしまった、という笑えない話も残っています。 at 03/20 20:38


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いかに軍人は健康が大事か、という好例ですね。 at 03/20 20:38


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また、海軍内では水虫が多発していたようで、「水虫たむし一度はかからないと海軍軍人ではない」と言われました。ですから、医務科は水虫薬を常備していたと思われます。 at 03/20 20:39


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軍医はぜひ優秀な人が来て欲しいものです。なぜなら、他の医師にかかれないので、軍医がヤブだと三〇〇〇人が迷惑するからです。 at 03/20 20:39


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☆主計科 〜大和のおかあちゃん的部署 at 03/20 20:39


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主計科は、六〇〜八〇人くらいで構成された部署で、人が健康で文化的に生活するために、もっとも大事なことを担当します。 at 03/20 20:40


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つまり「お金の計算」「ごはんを作る」「洗濯をする」、この三つです。経理課と寮母さんがくっついたような科と思っていただいて差し支えありません。業務的には専業主婦に近いかもしれませんね。怒らせたら怖いところも似ています。 at 03/20 20:40


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すでにお話ししたように、「兵学校」「機関学校」「主計学校」は海軍三大学校と呼ばれ、主計は重要な部署です。元総理大臣の中曽根康弘氏が海軍主計学生であったのは有名な話ですね。 at 03/20 20:40



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大和の中で「公式に」お金が必要なところは、ひとつしかありません。 at 03/20 20:41


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「酒保」と呼ばれる売店です。こちらでは甘いものを中心に、日用品、菓子、缶詰、酒、ビール、煙草、切手、はがきなど、いろいろな雑貨が販売されていました。国の補助があるので、安かったようです。 at 03/20 20:41


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しかしそこでは、実際にお金がやりとりされていたわけではなく、基本的には「ツケ払い」でした。後で給料が入ったときに天引きされるわけです。 at 03/20 20:42


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天引きにには「使いすぎ」がつきもの。いざ給料日になってみて、「ええっ
?!
 オレ、そんなに使ってた?」ということもあります。また、酒保長に「お前は給料全部使ってしまったから、売ることはできん!」と言われることもあったようです。まるでアナログクレジットカード。ご利用は計画的に。
 at 03/20 20:42


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ちなみに、「お酒」「たばこ」も主計科の管轄になりますから、主計兵を怒らせると大変悲惨なことになったと想像されます。何しろ「こっちは客だ」という論理が通用しない相手なのですから。 at 03/20 20:42



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「ごはん」つまり食餌については、のちほど七章で詳しく説明します。 at 03/20 20:43


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六〇人くらいで三〇〇〇人分の食餌を作っていたのですから、その忙しさたるや尋常なものではなかったでしょう。 at 03/20 20:44


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大和最期の出撃時のメニューに「おにぎり」がありますが、これだって、一人三個ですから、乗員全員で一〇〇〇〇個以上。それを六〇人で握るのですから、大変なことです。 at 03/20 20:44


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調理中に指を切ったりすると、医務室で水絆創膏をしてもらえましたが、うっかり調理中に「指切った」と声を上げでもしたら大変です。「軟弱者!」と叱られて、体罰が待っています。指を切ったのを我慢するべきか、体罰を我慢するべきか、悩むところです。 at 03/20 20:44



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洗濯といっても、主計科員だけで三〇〇〇人分の洗濯は不可能です。洗濯機のない頃ですから、洗濯は主婦の仕事の中で最も重労働と言われていました。 at 03/20 20:45


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主計科が洗濯するのは士官の軍服で、一般兵は自分で洗って干したようです。雨が降ったら一般兵は甲板に上がって洗濯し、自分の居住区(居室)で干しました。そのため、艦長は雨雲を見つけると、そこに大和を突っ込ませたようです。 at 03/20 20:45


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士官は自分の服は洗濯しません。なぜなら、少尉以上は基本的に私費で軍服を買っているので、その服も品質が良く、自分で洗うなどというぞんざいな扱いができないものでした。そういうわけで、洗濯専門の要員が必要でした。 at 03/20 20:46


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大和には大型の洗濯機が一台、予備の洗濯機が一台積んでありました。大型の乾燥機も備え付けてあったようです。洗濯室にはプロのクリーニング屋あがりの軍属が三名詰めていました。 at 03/20 20:46


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彼らはプロですので、もちろん染み抜きやアイロンかけの技術も持っています。大和には「アイロン室」がありましたので、おそらくそこでアイロンをかけて渡していたと思われます。まさに「ホテル並み」のいたれりつくせりです。 at 03/20 20:47


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ちなみに、アイロン室は蒸気が充満し、大変なことになっていたので、要員はすべてふんどし一丁だったということです。 at 03/20 20:47


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これらのことから想像できるように、主計科というのは、昼夜、平時戦時問わずフル回転していた職場のようです。しかも、すごく忙しいわりには花形部署ではありません。そのため、みんな主計科になるのはいやがったようです。「主計看護が兵隊ならば、蝶々トンボも鳥のうち」と言われていました。 at 03/20 20:48


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しかし、主計科はバカにされている部署ではありますが、ないととっても困る部署でもあります。怒らせると怖い。 at 03/20 20:48


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人が軍隊を構成する以上、実際に軍隊の生命線を握っているのは主計科です。ですから、陰口は叩いても、面と向かっては悪口は言えない相手であったことは間違いありません。 at 03/20 20:49


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家事はどこでも大変で、かつみんないやがり、そしてないと困る労働なのですね。 at 03/20 20:49


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☆暇な部署はどこか? at 03/20 20:49


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大和で最も暇な部署といえば、間違いなく「司令部」です。司令部は、本当にやることが何もありません。戦闘時には司令部は司令室にこもってしまっていたようです。 at 03/20 20:50


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ちなみに、「司令室」とは別に「司令部室」(作戦室)というのもありました。司令部室とは「司令部員が詰めている部屋」で、司令室とは、先に説明した「副長のいる安全な部屋」です。 at 03/20 20:50


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いざ戦闘という段階でも、平時でも司令部には仕事はほとんどありません。窓から山本五十六が将棋を指しているのが見えた、という伝説もあります。 at 03/20 20:50


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環境も良く、サボれるなんて、大和に乗るなら司令部員!と言いたいところですが、偉くならないとここにはいられません。サボるのもなかなか難しいものです。 at 03/20 20:51


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また、全員が暇、というならともかく、全員忙しそうに働いているのに、自分だけが暇、というのはなかなか辛いものがあるかもしれません。その暇さに耐えるのも将官の仕事、ということでしょう。 at 03/20 20:51


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
次に暇な部署としては、主砲のバックアップ要員が挙げられます。狭い方位盤射撃室に押し込められてはいますが、何もすることがなく、狭い中でただ立っていたようです。 at 03/20 20:51


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
それは暇ではあるでしょうが、司令部員と比べれば環境が格段に悪いので、あんまりうらやましいとは思えません。 at 03/20 20:52


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
☆乗員の階級と職分 at 03/20 20:52



yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
会社に「課長」や「部長」があるのとは別に、軍隊には「階級」があります。「課長」や「部長」は業務別のリーダーですが、階級はそれとは別の、海軍内での序列を示すものです。 at 03/20 20:53


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
海軍では階級と年功が重んじられ、何よりも優先して考慮されました。 at 03/20 20:53


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
けれど、実際には士官、つまり「偉い人」は少ししかいません。 at 03/20 20:54


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大和やその他の戦艦に乗っている乗員の階級は、「佐官」「尉官」「下士官」「兵」となります。 at 03/20 20:54


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
尉官以上が「士官」と呼ばれ、命令を出す立場の人になります。戦記物や、架空戦記などの読み物では士官ばかり登場しますが、実際にはその数はごくわずかです。大和では全乗員およそ三〇〇〇名のうち、士官は六二名です。 at 03/20 20:55


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
艦の中で最も偉い艦長の階級は「大佐」です。 at 03/20 20:55


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
艦長を補佐する副長と、特殊な存在である軍医長、機関長は「中佐」になります。 at 03/20 20:55


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
そして砲術長、航海長、運用長、機関長などは「中佐」あるいは「少佐」になります。 at 03/20 20:56


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砲術長の直下に位置する副砲長、高射砲長などは、「少佐」あるいは「大尉」。更にその下に着く尉官(分隊士)がいて、さらに下の現場監督である下士官(掌長、班長)を通して、兵に命令を伝えます。 at 03/20 20:56


yamato3000 / 新刊『戦艦大和3000人の仕事』全文朗読
軍隊とは、かように階級社会なのです。 at 03/20 20:56


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★ありがとうございました!明日は時間を変更して夜11時30分から開始します。よろしくお願いいたします!★ at 03/20 20:58


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